【レポート】
新開発の2足歩行ロボット「新歩」、新潟・自然科学館で操縦可能に
1 コクピットに搭乗、誰でも操縦できる最新ロボット「新歩」
2005/03/08
新潟県立自然科学館は5日、1991年に設置された展示「ハイテクロボット」コーナーを全面的に作り変え、「生活を豊かにするロボット」コーナーとしてリニューアルオープンした。それに伴い同日開催された開幕式では、新たに常設展示されることとなった同館オリジナルの2足歩行ヒューマノイドロボット「新歩(しんぽ)」のお披露目とロボット操縦の実演などが行われた。午後からは、オープン記念講演会として、早稲田大学・ヒューマノイド研究所の高西淳夫教授による「ヒューマノイド・ロボット入門」と題された講演も行われた。
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開幕式では、(写真左から)テムザック社長・高本陽一氏、早稲田大学・高西淳夫教授、田麦山小学校児童代表、新潟県知事・泉田裕彦氏、新潟経済同友会代表幹事・江村隆三氏、文化振興財団専務理事・中原義行氏、内田洋行社長・向井眞一氏が出席しテープカットを行った |
同館オリジナルの2足歩行ヒューマノイドロボット「新歩」 |
この2足歩行ロボットは、同館が内田洋行を介して、早稲田大学の高西教授と、人との共存を目的としたロボットの研究開発及び製造販売を行っているテムザックに発注したもので、身長152cm、重量72kg、39の自由度を持ち、歩行速度は時速1.8km。自律型ではなくマスタースレーブ方式を採用しており、無線LANを介して遠隔操作を行うことで、ロボットを操ることができる。
同館では、日曜・祝日・夏休み・春休みの実演1回につき2人、1日8人という限定だが、実際に来館者が、遠隔操作を行うためのコックピットに乗り込み、ロボットの操縦を体験することができるようになっている。現在のところ、このような大型の2足歩行ロボットを一般の人が操縦体験できる場所はここ以外にはなく、貴重なスポットと言えるだろう。
コックピットでは、操縦者がヘッドマウントディスプレイ(以下、HMD)を装着することで、ロボットの目の部分に装着されたCCDカメラを通じて、ロボットが見ている風景を見ることができる。HMDにはイヤホンも装備されており、今のところは対応していないが、ロボットがいる場所で聞こえている音を聞くこともできるようになるという。HMDにはジャイロセンサも装備。例えば、操縦者が首を右に向けるだけで、その動きに合わせて、ロボットも首を右に向けることができる。
ロボットの腕の操作は、アーム操縦レバーを使って行う。レバーを動かすと、その動きに忠実にロボットの腕が動くほか、パターン操作用のスイッチを使って、簡単にお辞儀や膝の屈伸を実行させることもできる。新潟ならではのオプション機能として、佐渡おけさも躍らせることができるという。
手には、人差し指と中指、薬指と小指、親指というくくりで3つのモーターを装備。レバーについている黄、青、緑の3つのボタンを押すことで、それぞれの指を開閉させることができる。軽いものなら握ることもできるほか、グー・チョキ・パーも可能だ。
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マスタースレーブ方式でロボットを遠隔操作 |
ロボットの手には3つのモーターを装備。レバーについている黄、青、緑の3つのボタンを押すことで、人差し指と中指、薬指と小指、親指というくくりでそれぞれの指を開閉させることができる。グー・チョキ・パーも可能だ |
歩行制御はフットペダルで行う。左右のペダルを同時に前に踏み込むと前進し、後ろに踏み込むと後進する。また、片方のペダルを前に、もう片方のペダルを後ろに踏み込めば方向を変えることができるようになっている。
このロボットの最大の特徴は、"膝を伸ばしての歩行"が可能であるということ。従来の歩行制御技術では、膝を曲げ、腰を落としての歩行しかできなかったが、膝を伸ばして歩行できるようになったことで、より人間に近い歩行運動が可能となった。
現在、2足歩行ロボットの研究開発には、産官学を通し数多くの企業や団体が取り組んでいるが、このような歩行姿勢を実現させたのは早稲田大学・ヒューマノイド研究所の高西研究室が初めてだという。
早稲田大学・ヒューマノイド研究所は、世界で初めてヒューマノイドロボットを開発し、現在もこの分野において最先端の研究を行っているが、今回のロボットは、同研究所の高西研究室が開発した2足歩行ロボット「WABIAN-2(ワビアンツー)」の歩行がベースとなっている。
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