【レポート】
CEDEC2005 - マイクロソフト、Game Developers Dayで「XNA」を詳細解説
1 XNAの全体像が日本で初紹介される
2005/09/30
マイクロソフトはCEDEC2005会期中、「Microsoft Game Developers Day」を開催した。
ここ数年は、北米で開催されるDirectX関連のイベントである「DirectX Meltdown」の"日本語抜粋版"的な位置づけであったのだが、今年はDirectXに大きな動きがなかったということもあり、今年は装いを新たにしての開催となった。
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マイクロソフト、DirectXテクニカルエバンジェリストの川西裕幸氏(左)と、Windows Graphics & Gaming Technologies、Software Design EngineerのPeter-Pike Sloan氏(右) |
今年は「DirectX Meltdown Tokyo」ではなく「Microsoft Game Developers Day」として開催。 |
XNAはゲーム開発のワークフローを改善する?
これまで、そのアルファベット3文字だけが一人歩きし、「なにやら壮大な開発フレームワークらしい」という漠然としたイメージだけがアピールされ続けた「XNA」。ついに2006年に第1バージョンが製品化されることとなり、その全体像が報告された。なお、公にXNAの実態像が話されたのは、日本では今回が初めてのことになる。
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マイクロソフト、XNA Product Unit ManagerのBoyd Multerer氏。 |
XNAとはなにか。まず初めに、登壇者のMulterer氏はこの疑問に対しスライドを一枚示し「XNAとは、マイクロソフトの全てのゲームプラットフォーム上で動作するゲームソフトを、安く、早く開発できるようにゲーム開発スタジオやパブリッシャを支援するためのものです。」と述べた。
「マイクロソフトのゲームプラットフォーム」とは、1つはXboxシリーズであり、これは現行Xbox、そして2005年末に発売予定の次世代機Xbox360が含まれ、さらにはPCゲームが動作するWindows PCも含まれる。
Boyd氏はXNAが何を提供するのかを説明するために、現在のゲーム開発ワークフローが抱えている問題を指摘するところから始めた。
現在のゲーム開発パイプラインでは、アーティストがDCC(Digital Contents Creation)ソフトを使って各種データを作成し、これをエクスポータで出力し、各種データをゲームエンジン向けに変換して、最終的にゲームエンジンに実装する……という流れになる。
これを図化したものが下図だ。
左端は上から3Dデザイナ、マップデザイナ、サウンドデザイナなどを表している。各デザイナ間でもワークフローが存在し、3Dモデルがないとマップデザインができないといった依存関係があったりする。また、各デザイナ自身が制作したり取り扱うデータ間にも依存性が存在し、あるアートを変更したら関連した別のアートの変更もしなければならないという事態がある。
右に進んで、ここはDCCソフトで作成した各種データをエクスポートする工程を表している。ここではゲームに特化したデータフォーマットで出力する必要があり、とどのつまりは、各ゲームスタジオの内製のエクスポータやデータコンバータが必要になる。
また1つ右に進んで、ここは各種データをゲームエンジンへの実装のためにデータ変換を行うプロセスになる。ここではグラフィックならばグラフィックの、サウンドならばサウンドの、データ種別ごとの専用の加工プロセスが必要になり、かなり職人芸的な行為が行われることになる。
右端はゲームエンジンへの実際の実装やゲームエンジンの設計変更を行う工程だ。ここでエンジンの設計を変更すると、ワークフローを左に数段階戻っての作業が必要になってしまう。
ゲーム開発がマルチプラットフォームの場合だと、先ほどの図がもっと複雑になる。これを示したのが下図だ。
この例では1つのゲームをPC、Xbox、携帯ゲーム機に開発するワークフローを示している。
こうしたマルチプラットフォームのケースにおいて、多くのゲームスタジオでは、まだ各種データのゲームエンジン向けへの変換プロセスやゲームエンジンの再設計を行っており、エンジン仕様をそのプラットフォーム向けに大幅に変更した場合には、フローの一番左のデータ制作からやり直しになる場合もある。
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