【レポート】
内之浦・ロケット観光ガイド - M-Vの打ち上げを見に行こう!
1 もう1つの打ち上げ基地
2006/02/07
ロケットの打ち上げというと、多くの人がまず思い浮かべるのは種子島だろう。だが日本国内でもう1カ所、大型ロケットの発射が見られる場所があるのをご存じだろうか。あまり一般には知られていないが、鹿児島県・肝付町(※1)にある「内之浦宇宙空間観測所(USC)」からも、科学目的の衛星が「M-Vロケット」で打ち上げられているのだ。昨年話題となった小惑星探査機「はやぶさ」も、ここからM-Vロケットの5号機で旅立った。
M-Vロケットの実績
| 機体 | 打ち上げ日 | 搭載衛星 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1号機 | 1997年2月12日 | 電波天文衛星「はるか(MUSES-B)」 | |
| 2号機 | - | 月探査機「LUNAR-A」 | 計画を見直し中 |
| 3号機 | 1998年7月 4日 | 火星探査機「のぞみ(PLANET-B)」 | |
| 4号機 | 2000年2月10日 | X線天文衛星「ASTRO-E」 | 打ち上げ失敗 |
| 5号機 | 2003年5月 9日 | 小惑星探査機「はやぶさ(MUSES-C)」 | |
| 6号機 | 2005年7月10日 | X線天文衛星「すざく(ASTRO-EII)」 |
以前レポートした種子島宇宙センターもここで紹介する内之浦宇宙空間観測所も、どちらも宇宙航空研究開発機構(JAXA)の施設。内之浦のM-V(ミュー・ファイブ)ロケットは、全長30.8m・直径2.5mで打ち上げ能力は約1.85t(低軌道時)と、種子島から上げられるH-IIAロケット(標準型)の全長53m・直径4m・打ち上げ能力10t(同)に比べるとやや小振りではあるものの、ランチャーを使って斜めに発射される様は独特の趣がある(※2)。
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ラウンチ直後のM-Vロケット6号機 |
本稿掲載時現在、赤外線天文衛星「ASTRO-F」を搭載するM-Vロケット8号機の打ち上げが、2月21日に実施される予定となっている。昨年7月、筆者はM-Vロケット6号機の打ち上げを、内之浦で取材した。このレポートを「ロケット観光」の参考にしてもらえれば、と思う。
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ロケットの町らしく、海沿いの道で内之浦に入ると、衛星追尾用のアンテナが出迎える。以前は実際に使用されていたものだ |
内之浦の町は、一方を海、三方を山に囲まれた地にある。断崖絶壁が多い地域だが、ここには平地がある |
※1:2005年7月1日より、旧・内之浦町は隣接する高山町との合併により「肝付町」となっている。ただし、本稿ではより地域を特定しやすいよう、「内之浦」「高山」の名称もそのまま使用する。
※2:余談だが、この斜めの打ち上げ、技術的には垂直打ち上げも可能だが、できるだけ早く海上に上がった方が安全、ということでこうなっているのだそうだ。
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