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【レポート】

バンダイ脅威のメカニズム、ガンプラ新工場「バンダイホビーセンター」公開

1 開発から生産までを最新のシステムで集約

2006/03/23

野口智弘

バンダイは15日、模型事業の新生産拠点となる「バンダイホビーセンター」をマスコミ・流通関係者に披露した。静岡市に建設された同センターは、アニメ『機動戦士ガンダム』シリーズのプラモデル、通称「ガンプラ」を生産してきた「静岡ワークス」の後継施設。静岡ワークスでは1980年7月のガンプラ生産開始以来、約25年で約3億7000万個のガンプラを生産している。

バンダイホビーセンターの外観。壁面には『機動戦士ガンダム』の作中でガンダムを生産している架空の企業「アナハイム・エレクトロニクス」のロゴや地球連邦軍のエンブレムなども描かれている

バンダイホビーセンターはすでに3月1日から稼動しているが、それより2週間後のお披露目となった。同施設の建物面積は約5,000平方メートル、敷地面積は約12,000平方メートル。年産1500万個のガンプラ生産能力を有している。今回の施設のプレビューに先立ち、バンダイの上野和典代表取締役社長が挨拶を行った。

挨拶を行ったバンダイの上野社長。上野社長は2003年より「CGO(チーフ・ガンダム・オフィサー)」という同社グループのガンダムビジネスを統括する役職も兼任している。

「念願の新工場が完成しました。現在ガンダムビジネスは1000億円規模に拡大しています。時代の流れとともにお客様の嗜好は変わるものですが、プラモデルについては最初のブームから作り続けまして、累計で3億7000万個だそうです。復活した『たまごっち』が約1800万個となっており、これはざっとその20倍の数字です。現在業界のものづくりはほとんど9割以上が海外にシフトされています。そういう時代にあえて日本に工場を建てるということなので、新しい時代の工場を目指しました。バンダイホビーセンターがバンダイとバンダイナムコグループの新しい象徴になれればと思っています」

バンダイホビーセンターでは開発・設計・金型・生産という、ガンプラに関わる営業とプロモーション以外の分野をまとめて担当。開発から生産までを施設内に一括することで、生産効率と品質の向上が図られている。以下、ガンプラ製作の過程を大まかに追いながら、各セクションでの注目要素をピックアップしてみたい。

まず企画開発・設計のセクションでは、3D CADシステムによりモデルを設計。ここでは新たに、設計された3Dデータをもとに試作品を作成する高速光造型機「エデン」が投入された。従来のワックスタイプの試作機では出力までに4日を要したとのことだが、エデンを活用することで試作にかかる時間は一気に3時間まで短縮されている。職人の技をデジタルに置き換えるモデル作成システム「フリーフォーム」も導入され、デジタルでは苦手だった有機的なラインもプラモデルに反映できるようになっている。

企画開発・設計セクション。フル3Dでの設計を行っている。モニターに映っているのは近ごろ劇場用作品ともなった「Zガンダム」の設計モデル。

設計セクションの新兵器、高速光造型機「エデン」(写真05)と、エデンから出力された試作部品(写真06)。金型を作る前により素早く、精度の高い試作検討が可能となった。

続く金型設計ではCADシステムで金型を作成、金属をカット、放電加工し組み上げたのち、磨き上げることで完成する。この過程では新たにレーザー加工機が導入されたことにより、従来のカッター加工機ではできない、40ミクロンまでの微細な加工が可能となった。

工場内の金型エリアから。機械加工された金型が職人によって研磨され、仕上げとなる。自動化が追求されている工場と言えども、やはり人間の手作業は欠かせない。

金型エリアに導入されたレーザー加工機の製品サンプル。従来よりも微細な加工が可能となっている。中央の白いキャップに乗っているのが400分の1サイズのガンプラと人型模型。


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