【インタビュー】
アニメーションソフト「うるまでるびペイント」 - アーティスト製ソフトは職人の伝統"自分の道具は自分で作る"
5 こんなアニメーションの作り方があったなんて! (2)
2006/05/08
さらに複雑な動きを付けるために
さらに「コックリさんウィンドウ」という、これまた愉快な名前の機能も。名前の由来は八角形のウィンドウの中をコックリさんのようにこするところからきているという。キャラクターにポーズを付け、そのポーズを記録する。すると、八角形の小さなウィンドウに小さなマークが付く。さらに、別なポーズを付け、再度、記録する。再びマークができる。
そして、八角形の中をドラッグすると、1番目のポーズから2番目のポーズへ、キャラクターが滑らかに動き出す。指先1本で意のままにキャラクターを操っているような感覚は、まさにコックリさん(本物のコックリさんは怖くてやったことはないが)。マークしたポーズから別のマークのポーズへ移る中間のポーズは、コンピュータが自動的に計算している。つまり、キーフレームを空間的に配置し、操作する、というアイデアなのだ。これは「空間的キーフレーム法」と呼ばれ、五十嵐氏と共同研究者が2002年に発表した技術が採用されている。詳しくはこちらを参照してほしい。
ぼくたちの手に届くには? 「ビジネスパートナーが必要です」(うるま氏)
うるま氏は、現在の完成状況を、絵を描く部分は8割、アニメーション部分は2割と評価する。うるまでるび氏のサイトにある「今日の気分」というコンテンツの絵は、すでにうるまでるびペイントを使って描かかれている。しかし、アニメーションの仕事用として使うには、まだまだ完成度が足りないとのこと。
IPA助成金を受け取れる期間は2年。すでに満了している。現在はビジネスパートナーとなってくれる会社(人)を募集中なのだという。「これはうるまでるびの"俺様ツール"。万人向けの"製品"として捉えたら、プロトタイプにしかならない」と、うるま氏は自作に対して厳しい。「インタフェースや使いやすさに対して、ぼくらは非常にこだわりを持って作ったし、ここで生まれたアイデアや技術は、万人が驚くものだとも思う。これを基に、みんなが楽しめるアプリケーションを作れる自信はあるが、俺様ツールを作ることと流通するパッケージを作ることは、全く別のこと」と語る。
プロトタイプということで、少し辛目に見積もったとしても、やはりいつかは「製品」として誰もが手にすることができるようになってほしい思わせるソフトだ。人とコンピュータはどうやってつきあうのが楽しいのか、ということも考えさせられる。この革新的なグラフィックソフトをいっちょウチが世の中にデビューさせてやろうじゃないかというビジネスパートナーが現れて、何らかの形で世の中に出ることを、完成を心待ちにしているひとりとして願っている。
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