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【ハウツー】

Ruby on Rails 開発環境"RadRails"

2006/07/31

後藤大地

Eclipse IDEが登場して以来、開発環境といえばGUI統合開発環境だというデベロッパも多い。JavaならNetBeans IDEもそうだ。ともかく、Eclipse IDEが登場してから開発環境の前提が変わった感がある。高度に洗練されたGUI統合開発環境は、もはやダウンロードすれば使える時代になった。古参のデベロッパならCUI開発環境も好んで使うが、新参のデベロッパならEclipse IDEは最低限はずせない条件になっているだろう。

Ruby on Rails(以降、RoR)はリリースから2年をむかえ、これからが一般への普及期といえる。Javaの開発環境を一新させたEclipse IDEが、今度はRoRの開発環境を一新させるかもしれない。そんな可能性を秘めている「RadRails」を紹介したい。

RoR統合開発環境「RadRails」

RadRails.org, the RadRails teamは25日(米国時間)、RadRailsの最新版となるRadRails 0.7を公開した。RadRailsはEclipse IDEをベースにして構築された統合開発環境。Common Public License version 1.0のもとでオープンソースソフトウェアとして配布されている。

RadRailsはスタンドアロンアプリケーションとしても、Eclipse IDEへのプラグインとしても配布されている。ただし、RadRails 0.7にはいくつか問題が残っており、本格的な開発環境として使うのはまだ時期がはやいといえるかもしれない。もっとも、実験的に導入して使っていく分には問題ないだろう。

Eclipse IDEへのプラグインとして使うにはまだ問題が残っているため、スタンドアロンアプリケーションの方をダウンロードして使うといい。ファイルを展開すれば使用できるため、既存のEclipse IDEとぶつかることもない。今回は、スタンドアロンアプリケーションの方を使ってみよう。

事前準備 - RoRインストール、データベースのデプロイ

RadRailsは統合開発環境であるが、当然ながら、システムにRubyやデータベースはあらかじめインストールされている必要がある。【ハウツー】祝2歳!! Ruby on Rails 1.1 + MySQL Administratorで日記システムを作ろうを参考にして、Rubyのインストールとデータベースのデプロイを済ませておいてほしい。本稿では前ハウツーで作成した環境をそのまま使っている。

また、RadRailsでの開発手順は、基本的に前ハウツーで紹介したものと同じだ。RadRailsが提供するのはEclipse IDEベースのツリービューやエディタ、アプリケーションの制御やコンソールなど。RoRの開発方法を知らない場合、RadRailsを試す前に前ハウツーを読んでRoRの基本を把握しておきたい。

Hello RadRails!

RadRailsをインストールしたら、前ハウツーと同様に日記システムを作成する。手順を追いながら随時重要な画面を掲載していくので、勘所に役立てながら実際に作業してみてほしい。まず、RoRプロジェクトを作成する。図2がウィザードダイアログだが、RoRやRubyの開発に特化した項目が用意されていることがわかる。

図1 RadRails 起動画面 – Eclipse IDEベースであることがよくわかる

図2 RoRやRubyの開発に特化した項目になっている

用意したデータベースに合わせて図3のようにconfig/database.ymlファイルを編集する。ここでは前ハウツーで作成したサーバで動作しているデータベースを指定している。自分のホストでデータベースを動作させているならlocalhostを指定すればいい。

図3 config/database.yml – 接続するデータベースの情報を設定

次にテーブルに対するモデルを作成する。図4のようにGeneraetorsタブにscript/generateスクリプトに対応した機能が用意されている。内容を確認して「Go」ボタンを押せば、図5にターミナルで実行した様子が表示される。このあたりはスクリプトをそのまま実行する方法と同じになっている。

図4 テーブルに対応したモデルを作成

図5 モデルの作成過程がターミナルに表示される

これと同じ要領で図6、図7のようにScaffoldを作成する。

図6 モデルに対してScaffoldを作成

図7 Scaffoldの作成過程がターミナルに表示される

WebアプリケーションサーバもRadRailsから制御できる。Serversタブを開いて緑色の三角ボタンを押すとサーバが起動される。図8のようにStatusが「Started」になれば起動している。コンソールタブを開けば図9のように起動時のメッセージが表示されていることがわかる。

図8 WEBrickアプリケーションサーバの起動

図9 WEBrickアプリケーションサーバコンソール出力

図9のServersタブで地球のような丸いアイコンをクリックすると、図10のようにWebブラウザビューが生成される。もちろん、図11のように「http://localhost:3000/」をWebブラウザで直接表示させてもいい。

図10 RadRails Webブラウザビュー

図11 Webブラウザで「http://localhost:3000/」へアクセス

あとは前ハウツーと同じだ。テーブルにデータがあれば図12のように表示されるし、「New diary」リンクをクリックすれば図13のように入力画面も表示される。

図12 RadRails – 日記システム動作画面

図13 RadRails – 新規日記の作成

もちろん、RadRailsの動作の多くは図14のように設定ダイアログで設定することができる。使いにくければ設定を自分ごのみに変更すればいい。

図14 RadRails設定ダイアログ

RadRails - 今時のRubyデベロッパに朗報

RadRailsはEclipse IDEベース、Ruby on Railsにかぎらず、Rubyの開発環境としても使うことができる。エディタでシステム開発を実施する場合の問題はファイルをたくさん開くと収集がつかなくなることにあるが、RadRailsを使えばその点は便利だ。別途ターミナルを開く必要がない点もすっきりしていていい。まさに今時のRuby向け開発環境だといえるだろう。

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