【インタビュー】
閉ざされた空間での"生"の緊迫感 - 映画『悪夢のエレベーター』堀部圭亮監督&内野聖陽
1 構成作家の意地みたいなもんです
2009/10/09
エレベーターに閉じ込められてしまったワケありな4人の男女を予測不能の悪夢が襲う……。26万部を売り上げた木下半太原作の同名小説を映画化した『悪夢のエレベーター』が公開される。ウソとホントが交錯するストーリー、怒濤の"どんでん返し"で見る者を翻弄する話題作の撮影秘話や見どころを、放送作家、俳優として活躍し、今作で初めてメガホンを取る堀部圭亮監督と主演の内野聖陽に聞いた。
――堀部さんにとって初監督作品。今回、監督に挑戦しようと思った理由は?
堀部 : 「僕は基本的には俳優なんですけど、映画に携わる人間として、いつか自分が全体に関わる作品を作ってみたいなと漠然と思ってはいたんです。その願いがたまたまハマったということですかね」
内野 : 「堀部さんってすごいビジョンがはっきりしていて、「このシーンをこんな感じで撮りたい」っていうのが明確にある方なんです。現場で役者のそばに来てくださって、ときには自分で演じて見せちゃう。しかも、これじゃ役者がかわいそうだよってぐらいおもしろい演技で(笑)。でも、そのおかげで堀部さんが求めている演技の質が手に取るようにわかりました。
堀部 : 「僕も俳優をやっていながら、同業者に演技をつけるなんておこがましいんですけど、脚本の意図するところを役者さんにお伝えするのが一番だっていうのがあって、自分で演じて見せちゃうことはありましたね。後半のあるシーンでオカマの演技を演出することがあって、そこは気合いが入りました。僕、何年かに1回のペースでオカマの役が来るんです(笑)。なんでだ? と思ってやってるうちに、だんだんオカマのおもしろさみたいなものを自分なりにつかんでいたので、それを伝えたいと…。
内野 : 「つかんでたんだ! 確実にオカマのビジョンがあったんだ!(笑)堀部さんは、たとえばすごくシリアスなシーンでも生きてる人間のおかしみとかをしっかり見つめてらっしゃるんですよね。そういう視点がすばらしいと思うし、撮影中もまったく監督にしか見えませんでしたよ]
堀部 : ありがとうございます!(笑)」
――堀部さんは脚本も手掛けていますが、ストーリー展開でこだわった部分は?
堀部 : 「どんでん返しがあるストーリーなんですが、結末をわからなくするために妙な間引きをするのは止めようと。ミステリーの要素もあるので、裏にどんな真相が隠されているかは興味の対象になると思うんですけど、『あそこであのことを言わなかったら、最後まで真相がわからないのは当たり前じゃん』って言われるのは嫌なので、多少ネタバレになると思っても情報はどんどん出す。見終わった後に卑怯だと文句言われるのが嫌だというのは、構成作家の意地みたいなもんで(笑)」……続きを読む
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