【コラム】
知らないと損する本格的アメリカ旅行術
13 『天空の城ラピュタ』を髣髴とさせるブライス・キャニオン国立公園(前編)
2007/07/11
こんにちは。もうすぐ夏休みですね。2月に私たちが開いた写真展に来てくれた友達が、私たちの話がきっかけとなり、8月にラスベガス&グランド・キャニオンへ行くことにしたそうです。私たちにとっては2冊目となる、7月に発売したばかりの著書『ラスベガス&グランドキャニオンへ行きたい!』を片手に旅を満喫する、と準備をしてくれています (本の詳細は下記ミニコラムにて) 。彼らは「早く8月になればいいのに」と、かなりそわそわしています。そんな話を聞くと、アメリカ西海岸やアメリカ国立公園などを紹介し続けて、本当に良かったとうれしくなります。
それでは、今回から2回に分けて、私たちの国立公園ランキング1位に君臨する、ブライス・キャニオン国立公園をご紹介します。
『天空の城ラピュタ』はここにあった!?
多くのアメリカ国立公園を旅した私たち。グランド・キャニオンを初めて見たとき、人生が変わるほどの衝撃を受けた。そして、今回紹介するこのブライス・キャニオンを見て、こんなに素晴らしい風景が地球上にあることに感激した。
ブライス・キャニオンへは、ラスベガスから前回紹介したザイオン国立公園内を抜け、さらに北上すること車で約5時間。UT14との交差を過ぎたぐらいのところから、右手にオレンジ色の山が見えてくる。しばらくそれを見ながらドライブしつつ、途中で右折し、山の方向へ真っ直ぐ進む。ブライス・キャニオン国立公園の少し手前にあるレッドロック・キャニオンと呼ばれるエリアに入ると、この辺り特有のフードゥー(Hoodoo)と呼ばれるオレンジ色の尖塔群が見えてくる。フードゥーはまるで宮殿のようで、林立するフードゥーの下にいると自分達がお城の中にいるような錯覚に陥る。
私たちが初めてブライス・キャニオンを訪れたのは、2004年の4月。ラスベガスを拠点に、ザイオン国立公園、アンテロープキャニオン、ブライス・キャニオン国立公園を旅した時のことだった。その日は、暗くなってから公園近くのモーテルに到着したため、ブライス・キャニオンの中までは入らなかった。次の日の朝、私たちは日の出を見るため、サンライズ・ポイントへ向かった。標高が高いため、4月といえどもかなり寒く、コートを着て行ったのを覚えている。
ポイントに到着した時、空はまだ真っ暗だった。少し待っていると、東の空が白みを帯び、だんだんと霧や雲が晴れて来た。そして、その中から、オレンジ色のフードゥーたちが顔を出した。元々お城のように見えるその尖塔群が、雲の合間から次々と現れたのだ。私はその風景を見たとき、まるで自分達があの有名なスタジオジブリ作品『天空の城ラピュタ』の世界にいるように感じた。思い出して欲しい。パズーとシータが龍の巣を抜けてラピュタを発見したシーンを。そう、それがまさしくそこにあったのだ。
その後、ここの写真を見せると誰もが「すごい! 」と感激してくれる。そして、このラピュタの話をすると、子供からお年寄りまで誰もが眼を輝かせて、私たちの話に食い入ってくる。それほどまでに、このブライス・キャニオンの景色は世界に例を見ないほど特異で、感動的なものなのだ。
気軽に行けるメジャービューポイント
ブライス・キャニオン国立公園の敷地は南北に長く、ゲートは北側の1カ所だけ。そこから舗装された道が南端のレインボー・ポイントまで続いている。また標高は南の方が高く、一番高いところで約2,700mとなっている。ただ、主な見所は北側に集中しているので、積雪時は南側へ上る道が閉鎖されることもある。
北側の主なビューポイントは、サンライズ・ポイント、サンセット・ポイント、インスピレーション・ポイント、ブライス・ポイントの4つ。ここもグランド・キャニオンと同じで、基本的にビューポイントから、全体を見下ろすことになる。サンライズ・ポイントとサンセット・ポイントは、それぞれ日の出、日の入りの時間が一番美しいことからその名前が付けらたらしい。しかし、私たちは朝日の時間も夕日の時間も、インスピレーション・ポイントが一番のお気に入り。なぜならフードゥーが密集していて、木や壁など視界をさえぎるものもなく、一番遠くまで見渡せるからだ。
私たちが今年の3月に訪れたとき、ブライス・キャニオンはかなり寒かった。なんと朝夕は氷点下。朝、写真を撮りに行くため、私たちが外に出ると雪は降っていなかったが、車の窓は凍っていた。そのため氷を溶かそうと水をかけたら、一瞬で水が凍ってしまった。後ほどテレビで気温を見てみたら、その日は−10度だったようだ。どうりで寒いはずだと納得した。そんなこともありながら、朝は2日連続でインスピレーション・ポイントに行って、写真を撮ってきた。おかげでこれでもかというほど素敵な朝日の写真が撮れ、帰国後のトークショーやミニ個展などで、たくさんの方にご好評いただいている。寒い中頑張って行って、良かった〜。
それでは、今回はこの辺で。次回は、ブライス・キャニオン国立公園の後編、トレッキングとその他のビューポイントのお話をします。お楽しみに〜。
(写真:フォトアーティスト飯富崇生)
芦刈いづみ&飯富崇生からのお知らせ
私たちにとって2冊目となる著書『ラスベガス&グランドキャニオンへ行きたい! 』(メイツ出版・定価1575円)が発売になりました。このエリアのスペシャリストならではのとっておき情報を詰め込んだ、今までにないスタイルのガイドブックです。また"スペシャリストが教えるうらわざ"や”コラム”のコーナーでは、旅行に役立つ便利な情報や私たちの失敗談、武勇伝などをたくさん掲載しています。詳細は私たちのオフィシャルサイトのこちらのページをご覧ください。
アクセス情報
最寄りの国際空港:ラスベガスマッキャラン国際空港。日本からの直行便はないので、アメリカ西海岸で乗り継ぎ後、約1時間。車の場合:ラスベガスからはI-15North→UT9でザイオン国立公園内を抜け、US98North→UT12で、約5時間。 ザイオンも巡りつつ1泊2日程度でドライブするといいだろう。ラスベガスから日帰りは少し厳しい。ラスベガスから、ザイオンとセットの日帰りツアーあり。周辺観光地
グランド・キャニオン国立公園、アンテロープ・キャニオン&レイク・パウエル、バレー・オブ・ファイヤー州立公園、ザイオン国立公園、キャピタル・リーフ国立公園、ゴブリン・バレー州立公園
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