【コラム】
自作パーツ実験室
34 AOpen MINI PC - "mini"のサイズ・デザイン・高性能がついにDOS/Vでも(1)
2005/10/18
なんとなく、今のPCのハード・ソフトを取り巻くポイントは「何かが出来る」ことはもちろん、「より便利になる」が重要度を増している気がする。そんななか、簡易NASをはじめストレージは使い勝手が増している。つい先日Seagateの「Barracuda 7200.9」の発表会に参加したとき、SATAの新機能「Port Multiplier」について解説を聞いた。SATAといえば長らく1ポートに1デバイスと定着していた。1ポートに複数デバイスを接続することが可能となるPort Multiplierだが、説明ではいちおうサーバ向けという。しかしテレビ録画や映像編集、バックアップなど増大するデータを保存するには必要に応じて増設ができるPort Multiplierは一般向けとしても魅力は大きいと思う。
同時に、SATAインタフェースの高速転送をそのままに、外付けHDDを接続するeSATAも注目だ。筆者のような小さいもの好きのPCはHDDベイ数も少ない。これを一気に解決できるのではと期待している。ただ最近、また筆者のハードウェア運が低下しているようで、HDDのデータクラッシュ(無茶な運用方法が悪かったらしい)が2回立て続けに起きたのが悲しい……RAID5にしておけばよかったとただただ後悔。
SFF DOS/Vパソコンの決定打となるか!?
Pentium M対応のデスクトップPCながら、Apple ComputerのMac mini並にコンパクトということで、COMPUTEX TAIPEI 2005にて注目を集めたAOpenのMINI PCが間もなく登場する予定だ。製品名は「MINI PC MP915-C」。発売開始予定は11月頃、価格は未定という状況だが、どうやらCPU・HDD・メモリ・光学ドライブ・OS込みのPC製品としてのメーカー直販と、光学ドライブ込みのベアボーンでの販売が検討されているようだ。今回は発売前のサンプル機で製品の特徴を紹介するとともに、その活用方法を検討してみたい。
※今回はサンプル機を用いたレビューであり、実際の製品では仕様その他、変更のある場合もあります。
到着したサンプルはまだ外箱が出来ていなかったようで白箱のままだったが、確かにデスクトップPC/ベアボーンの類では最小の部類に入るパッケージサイズと思われる。もちろん店頭購入後の持ち帰りも、デスクトップ代替ノートなど比ではないほどに楽だろう。パッケージ内には、本体およびACアダプタ、そしてDVI-D-Sub変換コネクタとコンポーネント変換ケーブルが付属した。
さて、サンプルのきょう体カラーはシルバーだった。サイズは約16cm四方で、厚みは約5.5cm。どことなくMac miniを彷彿とさせるのは以前から指摘されている通りだ。正確にはMac miniよりも若干小さいとのことだが今回は比較していない。外観を見ると、前面にはパワーLEDおよびHDDアクセスLEDを統合したパワースイッチ、そしてスロットインタイプの光学ドライブ。背面にはACアダプタ用コネクタおよび、DVI端子、ビデオ出力端子、1000Mbps ネットワーク端子、USB2.0端子×2ポート、IEEE1394端子、オーディオ入出力端子が並んでいる。なお、本体幅の1/2程度のスリットがあり、これは内部の熱を外に排出するためのものだ。拡張は全てUSBやIEEE1394、LANにたよる構造だが、このサイズを実現するためには仕方のないところだろう。1つだけ、背面ポートで塞がれている箇所があるが、これについての考察は後ほど。
とりあえず今回はこのサンプルを徹底的にバラし、内部構造を見てみることにする。分解は、まず本体底面にあるゴムラバーの4隅に隠されたネジを外すことから始まる。これでとりあえず上下にオープン可能だ。なお、上下パーツを完全に切り離すためには2つ配線を外す必要があるが、スピーカー配線と、パワースイッチなどのフロントパネル配線のみだ。コネクタが小さいため引き抜くには注意が必要だ。
マザーボードは、CPUクーラーを取り外すことでケースからも取り外しが可能だ。まずおもて面から見ていこう。ボードサイズは約14.5cm×15cm。デスクトップマザーボードとは全く違うスロット、ソケットが特徴的だ。IDEは特殊形状のスロットとなっており、上部パーツと組み合わせた際にぴったり刺さるようになっている。そしてメモリはノートPCで一般的なDDR2 SO-DIMMを利用している。もうひとつ利用されていないスロットがあるが、これはMiniPCI。唯一の内部拡張スロットであり、おそらく無線LAN MiniPCIカードなどを搭載し、背面I/Oの塞がれていたポートからアンテナを出した、無線ネットワーク搭載モデルもバリエーション可能なのだろう。
さて、冷却メカニズムも確認しておこう。CPUクーラーは縦に並ぶCPUとノースブリッジを同時に冷却するため縦長のヒートシンクを採用している。ファンは薄型のブロワータイプ。クーラー本体には空気の流れを整えるためのガイドが搭載されており、さらに上部パーツのプラスチックもこれを補うガイドとして働く仕組みと抜け目がない。
マザーボードのうら面にも多くのチップが搭載されている。ざっと見ただけでも、サウスブリッジチップ、Agere SystemsのIEEE1394チップ、そしておそらくサウンド用のRealtek製チップが確認できる。
続いて上部パーツを分解していこう。上部パーツに搭載されているのは、光学ドライブと2.5インチハードディスク、あとはスイッチやスピーカーの類だ。まず特徴的なのは「AOpen IDE CARD」。スリムタイプの光学ドライブと2.5インチHDDにちょうど刺さるように設計された1枚の基板だ。この薄い基板を慎重に外すと、あとはプラスチックパーツと各ドライブをバラすことが可能となる。このあたり2.5インチHDDとスリム・スロットインタイプの光学ドライブという制限はあるが、汎用パーツで構成できる。
一見複雑でも合理的 - MINI PC内部にAOpenの本気を見た
このようにレイアウトやパーツ構成を見ると、デスクトップとは言うものの、構造・設計面ではノートブックに近い構成であることが分かるだろう。このあたりは一部のMini-ITXマザーボードでもいえることだが、MINI PCではそれがさらにノートブック寄りになった印象だ。同社は既にノートブックを製造、そしてデスクトップ向けPentium Mマザーボードを投入している。これらの技術が融合して完成したものというわけだろう。さて、次回は引き続き起動〜そしてベンチマークによる基礎体力測定をしてみようと思う。
関連サイト
目次
【コラム】自作パーツ実験室
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- (33) 動くといいなATOP - Albatron ATOPにバルクQuadroをおんぶさせてみた
- (34) AOpen MINI PC - "mini"のサイズ・デザイン・高性能がついにDOS/Vでも(1)
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