【コラム】
OS X ハッキング!
86 GIMP 2で日本語を使いたい (1)
2004/04/05
今朝、ベランダから外を眺めると、これから入学式と思しき親子が写真を撮っていた。どうやらデジカメらしい。しばらくすると父親はカメラを持ち替え、子供の動く姿を追っていた。DVカメラのようだ。桜の美しさは自分が小学校に入学したときと変わらないが、技術は進歩したんだなあ。
さて、今回はGIMP 2を取りあげてみたい。GTK+2.4に対応することによりパネルなどのUIが一新されたほか、OS Xの場合はAltivec対応になるなど、メジャーバージョンアップに相応しい内容となっている。すでにOS X用のバイナリも数種類配布されているので、X11 for Mac OS X(X11.app)がインストール済であればすぐにでもGIMP 2.0の機能を試せるのだ。
これを機会に書いておきたいこと
最近、GNU GPLやAPSLなどのいわゆる「フリーソフトウェアライセンス」について再考する機会があったので、これからGIMPを使ってみようと考える読者諸兄にこの事実を伝えておきたい。
海外の某サイトでは、コンパイル済のGIMPをCD-ROMに焼いたものを販売している。GPL準拠のソフトウェアは自由に再配布できるので、コード提供者であろうがなかろうがCD-ROMを販売すること自体何ら問題はないのだが、そのサイトはGPLの「適切な著作権表示を目立つよう適切に掲載しなければならない」義務に違反している恐れがあるのだ。GPLこそ掲載されてはいるものの、Finkを利用して作成した旨の表記は一切なく、Finkプロジェクト側から質問を受けるまでは何の連絡もなかったらしい。
この件に関してFinkプロジェクトのリーダーであるChristoph Pfisterer氏は、事態の経緯をFinkのWebサイトで公表した。事はGPLにおける「派生物」の定義にも及ぶため、ここで断定することはできないが、メールを通じたやり取りを読むかぎりではPfisterer氏の主張は妥当と思える。
……というわけで読者の皆さん、少し手間がかかるかもしれないけれど、Finkのように"出自を明らかにしている"GIMPを使いましょう。フリーソフトウェアは人の善意で成り立っている以上、ライセンスを遵守し、開発者に敬意を払うことはユーザの義務だと思うのです。
日本語を扱うために
お題のGIMP 2だが、今のところ「Gimp.app」で配布されているバイナリを利用するのがもっとも簡単(このパッケージもfinkで作成されているのだが……)。ディスクイメージをマウントし、アイコンを/Applications以下の適当な領域にコピーすればOK。あとはアイコンをダブルクリックするだけで、GIMP 2の初期設定画面が表示されるはずだ。
しかし、このバイナリは日本語の扱いに難がある。日本語テキストのコピー&ペーストは可能なものの、どのような環境変数を定義しようとも日本語メニューを表示できない。Panther以降では言語(ロケール)を切り替える機能が実装されたにもかかわらず、「X11.app」ではX_LOCALE(XFree86のロケール機能)が有効なままとなっていることが原因だ。
この問題を解決するには、X_LOCALEを無効にしてX11.appをリビルドし、ライブラリ(Xlib)を入れ替えるなどの対策を講じる必要がある。この作業にはかなりの手間と時間がかかるため、いつかFinkで対応してくれるのではという甘い期待のもと、次なるクイックハックに手を染めてみよう。
GIMP 2のビルド
FinkでもGIMP 2はサポートされてはいるが、まだunstableな状態であるためインストールには若干の工夫が必要だ。まずは、以下のとおりFinkの設定ファイルを編集し(要管理者権限)、unstableなパッケージを有効にすること。なお、4月3日に発表されたばかりの「Fink 0.7.0」をインストールし、その後「fink selfupdate」を実行、Finkを最新の状態にしてから作業に臨んでほしい。
Trees: local/main stable/main stable/crypto local/bootstrap
↓ ↓ ↓ ↓
Trees: local/main stable/main stable/crypto local/bootstrap unstable/main unstable/crypto
$ fink selfupdate-cvs ; fink index ←この後の質問には「2(CVS)」と答え、残りの質問にも[return]を押す
これでGIMP 2のビルドに必要な情報ファイル「gimp2.info」が所定の位置にインストールされるが、GIMPをビルドするためにはさらに膨大な数のパッケージをインストールしなければならない。と、そろそろ紙幅が尽きるので、続きはまた次回としたい。
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