【コラム】
OS X ハッキング!
153 OpenOffice.org 2.0の日本語環境を整備する(1)
2005/10/31
ついにOpenOffice.org 2.0(以下、OOo2.0)がリリース、各プラットフォーム用のバイナリも出揃いはじめた。我らがMac OS X版は、ローカライズ版の準備が遅れているようだが、間もなく提供開始となるはずだ。今回は余計な前置き(筆者にそのつもりはないのだが)を省き、早速その機能の概要から話を始めよう。
OpenOffice.org 2.0の新機能
OOo2.0を起動すると、その起動の速さに驚くはず。実装が異なるため単純比較はできないが、OOo 1.1.4相当の「NeoOffice/J 1.1」が約10秒かかるところ、OOo2.0はX11.appを含め3秒ほどで起動が完了する。筆者はPowerMac G5 2.0GHz Dual/2.5GB RAM/Mac OS X 10.4.2の環境で動作を確認しているが、G4 1GHz程度のマシンでもそれほどストレスを感じないと思う。
ツールバーがドラッグ&ドロップで移動可能になるなど、操作性も大幅に改善されている。現時点で提供されているMac OS X版はX11を使用するため、メニューバーが分離されてしまうなどAquaのUIとの一貫性は失われるものの、明るくポップな印象に変わったアイコンデザインを見れば、X11アプリにありがちな"野暮ったさ"は払拭されることだろう。
データベースソフト「Base」が追加されたことの意味も大きい。Windows版Microsoft Office(Professional)には、デスクトップ型データベースソフト「Access」が含まれるが、Mac版は提供されていないからだ。MacにはFileMakerという存在があるため、旺盛な需要があるかどうかは微妙だが、表計算やワープロと連携可能なデータベースソフトがあれば便利なことは確かだ。
標準のファイルフォーマットが変更されたこと、PDF出力機能が強化されたこと、Microsoft Officeのピボットテーブルやカスタムシェイプに相当する機能が改良されたことなど、OOo2.0には他にも多くの新機能が用意されている。まずはOOo2.0をインストールし、Microsoft Officeで作成した文書を開いてみてほしい。
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アイコンのデザインが変更され、だいぶ垢抜けた印象の「OpenOffice.org 2.0」(下はNeoOffice/J) |
OOo2.0のインストール
本稿執筆時点では、日本語対応のMac OS X/X11版のOOo2.0は提供されていない。OOoのWebサイトを見ると、Mac OS X/X11版では2.0.0 RC3がそのまま正式リリースとして扱われるようだが、日本語リソースは含まれていないのだ。とはいえ、内部は国際化されているため、サイトから入手したディスクイメージファイル(OOo_2.0.0rc3_051016_MacosxPPC_install.dmg、約124MB)をマウント、/Applicationsディレクトリへアイコンをコピーすれば、日本語ファイルを読み書きできる状態でセットアップは完了する。
日本語フォントは自前で用意しなければならないが、作業は簡単。OOo2.0のバンドル内部(Contents/openoffice.org/share/fonts/truetype)へフォントの実ファイルをコピーするか、シンボリックリンクを張ればOKだ(エイリアスは不可)。他のXクライアントでも使うつもりならば、以下に示す要領でフォントをインストールしてみよう。
$ sudo rm fonts.cache-1
$ sudo ln -s <フォントのパス> . (※)
$ sudo fc-cache
※: Terminalを使用する場合、「sudo ln -s 」まで入力した時点でFinderからフォントをドラッグ&ドロップすれば、パスに日本語が含まれる場合でも簡単に入力できる
ただし、フォントのエンコーディング形式によっては意図したとおりに表示されないこともある模様。ヒラギノなどのOpenTypeフォントも、シンボリックリンクを張るだけでは使えないようだ。その場合、さざなみフォントなど動作確認済のTrueTypeフォントを利用するか、FontForgeを使って変換することになるだろう。
日本語入力もOK
結論から言うと、OOo.2.0ではことえりやATOKなどMac OS XネイティブのIMを利用して日本語を入力できる。「X11 for Mac OS Xでことえりを使う」に示された手順のとおりコンパイルを行い、kinput2のプロセス開始後にOOo2.0を起動しただけなのだが、ATOK 2005での日本語入力に成功した。[command]-[SPACE]でIMをトグルできるなど、基本的な操作方法もAqua環境と変わらない。
と、この辺りで紙幅が尽きたので、続きは次週。フォントやIMといった日本語環境の構築を中心にお届けする予定だ。
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このとおり、ATOK 2005を利用して日本語を入力できる |
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