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【コラム】

理系のための恋愛論

192 ライバルの悪口はカッコ悪い

2005/11/18

酒井冬雪

好きな人はいるんだけど、彼女はモテるから、ライバルの存在が気になる……。がんばって合コンに出てみたけれど、自分が目をつけた子は、他のみんなも狙っているらしい。

こんなとき、ライバルに勝つにはどうしたらいいのだろうか? というような状況に置かれたとき、何をするのがいちばんいい方法なのでしょう。

今回は、恋のライバルへの対応について考えてみたいと思います。

某コンピューターメーカーで働くCちゃん(24才)は、同じ部署の先輩に誘われて、会社のスキー部に入りました。スキー部……といっても、冬はスノーボードやスキーをし、夏はテニスやゴルフをしたり、キャンプに行ったりと、けっこう融通のきく(ミーハーともいう)サークルです。あまり団体行動が好きではないCちゃんの出席率は決していいものではありませんが、(これも会社の付き合い)と思って、名前だけは所属していたのでした。

そんなある日のことです。メールをチェックしていると、スキー部の部長のようなことをしている先輩のKさん(30才)からメールがきていました。

> 正月休みにスキー合宿を予定してます。参加希望の方は○○日までに返信をください。

今のところ、彼氏がいるわけでもなく、特に冬休みの予定もなかったCちゃんは、ううん、どうしよう……と悩んでしまいました。

するとそこへ、顔が良くてモテると評判の同期のJくん(24才)がやってきて、
「眉間にシワが寄ってるけど、何かあったの?」
とCちゃんにいいました。Cちゃんが、これこれこういうわけで、行こうか行くまいか迷っていると話すと、Jくんは、
「スキー部なんてあったんだ。へー、ぜんぜん知らなかった。オレも正月ヒマだから、その合宿行きたいな? ダメ、そういうの?」
といい出したのです。相変わらず、ちゃっかりしてるなあとあきれつつも、
「大丈夫だと思うよ。私からKさんにメールしておくし」
とCちゃんがいうと、
「で、Cちゃんは行かないの?」
とJくんが聞いてきました。
「ううーん、じゃあ私も行こうかな」
というわけで、Cちゃんは、合宿に参加することにしたのでした。

Kさんにメールを出して、Jくんの入部のことをお願いすると、

> 入部希望者は大歓迎です。合宿行く前に、CさんJくんと僕で顔合わせしておくのはどうでしょう?

と、さっそく返信がきました。話の流れで、なぜかあまり出席していないスキー部の部長と、そんなに親しいわけでもない同期のJくんと三人で飲みにいくことになってしまったCちゃんでしたが、

(まあ、二人とも話が好きだし、社交的だから大丈夫だろう)

と思いました。

ところが、お店に行って、お酒を飲みはじめると、見かけはゴツくても中身は温和なKさんが、Jくんに対してやけに挑発的。

「スキーしたことあるの? ああ、ボードか。いかにもそんな感じだよ」とか、
「J(すでに呼び捨て)の部署って、派遣の人が多いから、彼女たちに好かれないとやっていけないってホント? まあ、オマエ(オマエよばわり)は心配いらなそうだけど」とか、
「会社のスキー部の合宿に来たがるなんて、彼女いないの? へえー、意外。それとも、うちの部に誰かお目当てがいるとか」と、イヤミのオンパレードです。

あまりの気まずさに、いたたまれなくなったCちゃんは、「すみません、明日早いんで、そろそろ帰ります」といって、その場をお開きにしてもらったのでした。

家の方向が同じなので、Jくんといっしょに電車に乗り込んだCちゃんが、

「ごめんね、Kさんっていつもやさしいし、あんなこという人じゃないんだけど……」
というと、Jくんはニヤニヤ笑いながら、

「ニブいなあ。ホント、気付いてないの? あの人、Cちゃんが好きなんだよ。ふだん、あんまり参加もしないのに、急にオレ連れてきて合宿に行くとかいい出したから、あせっちゃったんじゃないの?」

というのです。本当にビックリして声も出ないCちゃんなのでした。

Cちゃんはいいました。

「もし、本当にKさんが私のこと好きだっていうなら、私と同期で、Kさんよりも何才も年下のJくんにイヤミをいったりするのは、マイナスだと思うんです」

たしかに、イヤミをいったり、ライバルの悪口をいったりして、相手をおとしめることで、自分の優位を保とうとするのは良くない方法に思えます。

でも、驚くほど、こういうことをする男子は多いものです。ちょっと冷静になれば、(ああ、あんなこといわなければよかった)と思うのかもしれませんが、目の前にかわいい女の子がいると、そんなつもりはなくても理性に狂いが生じてしまうのでしょうか。

やっぱり、恋のライバルと戦うときは、相手を陥れる方式ではなく、相手を立てて、自分の株を上げる方法のほうがいい。そのほうが、女性の目からは、(好青年ね)というふうに見えるものです。「くそー、アイツはいつもおいしいところを持っていきやがる」と思っている相手でも、グッとこらえて「フッ」と笑ってやりすごすほうが絶対にカッコいいのです。

ライバルをけおとすより、まずはカッコいい自分、やさしい自分になることのほうが大切だと、私は思います。


酒井冬雪です。最近私がハマっているのは、旅行のパンフレットの研究。書くと長くなりますが、イロイロな面ですごくわかりづらいので、欄外まで読んで、そのナゾが解けるとスッキリするのです。ではでは、またねー。


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