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【コラム】

シリコンバレー101

19 Apple共同創設者"Woz"の目に映るMac OS X

2003/01/14

山下洋一

現在、Wozniak氏はWheel of Zeus(wOz)という企業を設立し、ワイアレス家電を開発している

Mac OS X 10.2を「Steve Jobs 1.0」と呼ぶ人もいる。Jobs氏がAppleに復帰した際に当時開発が進められていた「Copeland」を白紙に戻して、Mac OS Xの開発が進められたためだ。そのMac OS Xのことをもうひとりの"Steve"、Appleの共同創設者であるSteve Wozniak氏はどのように評価しているのだろうか。サンフランシスコで行われたMacWorld Conference & Expoで、6年ぶりにWozniak氏が登場して、「The Move to Mac OS X」と題したパネル・ディスカッションを行ったので、その様子を紹介しよう。

このディスカッションには"Dr.Mac"Bob LeVitus氏なども参加していた。だが、Wozniak氏の人気は別格で、司会のDave Mark氏がWozniak氏の名前を呼ぶと、立ち見まで出ていた入場者がスタンディング・オベイションで同氏を迎えた。

LeVitus氏のような熱心なMacユーザーは、「OS Xですべてが良くなった。今やOS 9を思い出すことはない」と手放しでOS Xを賞賛する。だが、Wozniak氏はOS Xの登場によって、OS 9が旧いOSだと受け取られることに不満があるようだ。

「私もOS Xユーザーですが、メールサーバーなど、OS 9で動いているコンピュータが何台かあります。それらは何の問題もなく重要な作業をこなし続けているのですから、あえてスイッチする必要はないと思います」とWozniak氏。会場は熱心なMacユーザーが集まっているだけに、ちょっと「エッ……」という雰囲気が漂う。

「OS 9はクラッシュすると言うが、クラッシュさせずにOS 9を使い続けているユーザーを何人も知っています」(同)。確かにOS Xとの比較では不安定と言われるOS 9だが、登場したときはその安定感が賞賛されていた。

「OS Xは素晴らしい。だが、OS 9も完成されたOSなのだから、そのメリットを生かすべきです」(同)と言う。Wozniak氏の場合、教育に関わりを持っているため、コストという点から学校などが全く新しいOSに移行する難しさを感じている。「いずれは誰もが移行するとは思うが、すぐには転換できない人たちもいる。それは時間しか解決できない問題です」とWozniak氏。

ディスカッションの前に行われたアンケートでは、入場者のほとんどが90年までに初めてのMacを入手していた。中には84年にMacを購入した人も何人かいるぐらいハードコアなMacユーザーの集まりである。だが、「Mac OS Xを日常的なOSとして使っている人?」という質問に手を上げたのは6〜7割ぐらい。この場所でこのぐらいなのだから、現実はもっと厳しいだろう。

今のAppleに対して、より厳しいテストをくり返して、OS Xをユーザーに届けて欲しいと求める。「ある時期、MacがWindowsよりもはるかにクラッシュした時期があった。認めないかもしれないが、それが今の結果となっていると思う」とWozniak氏。

慎重なOS Xへの移行を訴えるのは、逆に言えば「Jobs 1.0」への期待でもある。コンピュータ・サイエンスの学生にMac OSの門戸を開いたUNIXベースを評価し、「OS Xが素晴らしいのは、初めてコンピュータを買う人からIT部門の高度なネットワークまで、幅広く対応できる点が武器になる」と述べる。長期的に見ればエンタープライズ市場など、OS 9では開拓できなかった市場にMacが浸透する可能性を指摘した。

Wheel of Zeus
http://www.woz.com/

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http://pcweb.mycom.co.jp/column/svalley.html


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