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瀬戸内寂聴、俵万智らのインターネット講義&出版「源氏大学ドット・コム」

2000/10/11

左から俵万智氏、瀬戸内寂聴氏、大和和紀氏

講談社と富士ゼロックスは、「源氏物語」に関するコンテンツ配信およびオンデマンド出版を行う総合サイト「源氏大学ドット・コム」を開設した。学長に瀬戸内寂聴氏を迎え、歌人の俵万智氏や漫画家の大和和紀氏らが参加、講義録テキストや、寂聴氏による「源氏物語」現代語訳や大和氏によるコミック「あさきゆめみし」を提供する。

源氏物語といえば、多くの人が中学や高校などで一度は触れたことがある代表的な"古典文学"といえるだろう。その古典がなぜ最新のテクノロジであるインターネットと結びつくのかと、疑問に思う向きもあるかもしれないが、これには理由がある。

サイトの元となったのは、寂聴氏による「源氏物語」現代語訳が220万部を超すベストセラーとなったことをきっかけに日本各地で開催された講座「源氏大学」。多くの人が講座に訪れたが、より多くの人に特に若年層に源氏の面白さを伝えたいとのことからインターネットに展開したという。

左:オン・デマンド版瀬戸内寂聴訳「源氏物語」
右:オン・デマンド版「源氏大学」講義録

寂聴氏の「源氏物語」現代語訳は全10巻、大和氏の「あさきゆめみし」は全13巻といずれも大長編。講談社の文芸局長 宮田昭宏氏は、「小説を全部載せるというオンデマンド出版に疑問をもっていた。大長編の中で、あるテーマから選んで自分好みの1冊を作れるというこの源氏物語が一番オンデマンド出版に向いている」と説明している。寂聴氏もテクノロジに関しては「よくわからないんです」としながらも、「とにかく源氏を1人でも多くの日本人に知ってもらいたいという気持ちで努めてまいりました。(インターネットが)とくに若い人たちが取り付きやすいということはわかります。切り売りして味がよければ全部食べたくなるわけですから非常によいことだと思います」と語った。

コンテンツは富士ゼロックスのブック・オンデマンド・サービス「BookPark」の技術により、サイト上で確認(立ち読み)した上で、好きな部分・装丁を選んで1冊の本を編み、購入することができる。販売価格は1コンテンツあたり850〜1,500円前後。オンデマンド出版のほかにも、講義風景と資料の表示が連動した講義ビデオのストリーミング配信や、源氏占い、源氏基礎知識といったコンテンツも用意するという。

一見インターネットと無縁のように見える「源氏物語」だが、長編ゆえに部分を選べる、という点でオンデマンド出版に適しているのだ。俵氏は「今、ホームページの数が源氏だけで1万以上もあります。源氏物語にはたくさんの歌が出てきますが、インターネットであればどういう歌が人気があるのかということもインタラクティブに反応を知ることができます」としている。

富士ゼロックスは、3月にも村上龍氏の小説「共生虫」を、講談社に先駆け発売しているが、今回は作家の個人事務所とではなく出版社とパートナーとなるかたち。販売収入の70%が富士ゼロックスに、30%が講談社に分けられ、この講談社の30%から作家への印税が支払われる。オンデマンド出版についてはまだまだ実験段階にあるとのことで、収益性は見えていないようだが、今後の発展が期待される。

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村上龍の最新長編、書店に先駆けインターネットのオンデマンド出版で発売
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2000/03/01/03.html

源氏大学ドット・コム
http://www.genji-daigaku.com/


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