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【Microprocessor Forumレポート】PC Processorセッション(3) - 1GHz G4「Apollo」を発表したMotorola

2000/10/13

Bulkと比較するとSOIはシリコン・レイヤーが浮動している

Centaurに続いてステージに立ったのは、MotorolaのDavid Bearden氏。Motorolaは昨年、7ステージのパイプラインを持ち、0.18μmの銅配線製造プロセスを使う700MHzのG4 PowerPC「V'ger」を発表している。今年は、さらに1GHzの壁を超えるG4 PowerPC「Apollo」を発表した。

「Apollo」は、基本的に「V'ger」と同じ構造である。唯一の違いは、Silicon On Insulator (SOI)技術だ。SOI技術の導入により、絶縁層を増加できたためパフォーマンスが20〜30%向上した。SOI技術はパフォーマンスと同時に省電力性にも貢献しており、1GHzのG4で消費電力は23W以下に抑えられるそうだ。Bearden氏によると、SOIと非SOIのプロセッサを比べたところ、SOIを利用したプロセッサは同じスピードでもパフォーマンスが22%向上、一方で消費電力は30%減少したという。

「Apollo」のメモリーシステムは、オンチップで32KBのL1キャッシュと256KBのL2キャッシュをサポート。内部メモリーのサブシステムは256-bit。さらに、バックサイドで2MBのL3キャッシュをサポートする。互換性としては、既存のG3およびG4デザインとの完全なソフトウェア互換性を約束しているほか、マルチプロセッシングをサポートする。また、「V'ger」から「Apollo」への進化はパイプラインの変更などがなく、SOI技術は特別な製造設備を必要としないため、製造コストの面でも「Apollo」は負担が少ないというメリットがある。

「Apollo」のコアブロック・ダイアグラム
L2キャッシュは10.7GB/sのBW、バックサイドのL3キャッシュは5.3GB/s

 

気になる「Apollo」のスケジュールについては、一切明らかにされていない。もう1つ気になるのは、唯一G4を採用しているAppleの対応だが、Macで「Apollo」を採用するかどうかの見通しについてもコメントはなかった。現在、Macが採用しているG4は500MHzが最高速で、「V'ger」よりも2世代前のチップである。Motorolaは、9月に「V'ger」の前の世代にあたるMPC7410の出荷開始を発表した。MPC7410は最高550MHz、2MBのL2キャッシュをサポートし、0.18μmの銅配線製造プロセスを使用している。省電力性も向上したチップだが、Macシステムへの採用についてはApple、Motorola共にコメントを控えている。

AppleのCEOスティーブ・ジョブズは、基調講演のたびに1GHzのPentiumIIIに相当する500MHzのG4 PowerPCをデモンストレーションしており、実際に1GHzのPentiumIIIと肩を並べるような結果をG4 PowerPCは出している。だが、一般的なユーザーにはクロック・スピードが分かりやすい基準となっており、こまめにハイテク情報をチェックして内情を知っている人でない限り、PCと比較するとMacの500MHzという数字は見劣りがする。MotorolaとIBMのチップ計画とAppleの製品ロードマップの間のズレは次第に大きくなっており、またその原因がはっきりとしないのはMacファンには気になるところだ。

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