ヒトの限界を超えろ!! 脚力・腕力・持久力 3拍子揃った米軍パワードスーツ
2001/01/24
DARPA(米国防総省高等研究計画局)では、歩兵に装着して基礎能力を上げるパワードスーツ「Exoskeleton」を開発している。装着した人間は、100キロの荷物を運びつつ、マラソン選手以上の速さでの長時間行軍ができ、生身の人間では考えられない跳躍能力を得ることができるという。
発表されている研究提案・計画書によれば、同パワードスーツは主に陸軍歩兵が使用するとしており、装着することで主に脚部の力が向上する設計になっている。これにより、通常の人間の力では持ち運べないような重火器を装備しながら、時速25kmで走り続けることができる。ジャンプ能力にも優れ、高さ/幅ともに並はずれた距離を飛ぶことができる。また、想定される使用地域は主に市街地としているが、水などにも強く、泥地やがれき地でもスムーズに歩くことが可能となる。
また、実用性を考え、24時間連続行軍をおこなえる燃料システムと、敵に居場所を悟られないように極めて静かな可動システムを持ち、敵の弾をある程度防ぐ鎧としての効果も備える。こういった性能を保ちながら、総重量は10kg以下を目指す。
現在のところ、可動システムがどうなるのかは不明で、気体の圧力を利用したものや、磁力を利用したもの、メカニカルなものなどが考えられている。装着者の疲労をいたずらに増したり、その行動を制限しないよう、エルゴノミクスに基づいたデザインと、バイオメカニクスを用いたインタフェースが装着されることになるという。
また、これらの性能を統合するために、各種センサがかかとや肩にかかる圧力や現在の状態を逐一チェック、コンピュータで演算後、各パーツにフィードフォワード/フィードバックされる。センサは敵を確実に見つけたり、味方を誤って撃ったりしないためにも使われるようだ。
この研究は、同研究所が60カ月計画で研究を進めており、現在は基礎研究と試作機製作が進められている段階。予定されている研究期間の60カ月の内、48カ月で基礎研究や試作機製作を終了し、コスト・能力的に見込みがある場合は、実戦投入可能なものを作成する予定となっている。現状では商業利用や民生品への利用は考えられておらず、まったくの軍事目的ベースのようで、研究提案・計画書でも「国防のため」という目的が明記されている。
しかし、世の中の技術には、軍事目的で開発されたものが民生で利用されている例は数多い。ロケット、レーダー、コンピュータもその1つ。「市街地」での利用が想定されていることでもあるし、一般人が通常用いる足として利用できる形で商業化されると楽しいに違いない。皆がぴょんぴょん飛び跳ねながら、通勤・通学する姿というのもなんだか幸せではないだろうか。
DARPA
http://www.darpa.mil/
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