マイコミジャーナル

知りたい!を刺激する総合専門サイト


  1. ネット

  2. ニュース

【ブリーフレビュー】薄すぎるノートPC"MURAMASA"「PC-MM1」を試す

2002/10/10

「PC-MM1-H1W」

シャープから発表されたムラマサ(MURAMASA)の新製品「PC-MM1-H1W」は、もともと薄かった同シリーズの中でもさらに薄く、最薄部でわずか13.7mmという薄さを実現した。13.7mmというと、ちょっと厚手のパソコン雑誌と同等クラス。触れてみると、ちょっと感動できる薄さだ。

PC-MM1のウリは薄さだけではない。このサイズでLAN+無線LAN(IEEE802.11b)を搭載、PCカードスロットも1基搭載するので、モバイルでの通信環境にはほぼ困らないだろう。ネットワーク環境を簡単に切り替えられる「ブロードバンドチェンジャー」も効果的なツールだ。

そして何より、付属のクレードルによって、ノートPCが外付けHDDに早変わりする、というギミックが面白い。その使い勝手をチェックしてみよう。

本体背面
きょう体はシンプル
キーボードはなかなか打ちやすい

本体の大きさ比較。上から時計回りにバイオU、ThinkPad iSeries s30、PC-MM1-H1W
厚さ比較。上からバイオU、PC-MM1-H1W、ThinkPad iSeries s30

○クレードルは想像以上に便利

付属のクレードルは、前面にLED2つとHDDスイッチ、背面にACアダプタ端子とUSB端子が備わった、見た目は簡単なもの。PC-MM1は立てるように設置する。普通にデスクの上などにPC-MM1を置くのと比べると、設置面積は非常に小さい。

ACアダプタをクレードルに接続しておけば、マシンを立てるだけで充電が開始される。モバイルマシンの場合、移動先から戻って充電する場合、ACアダプタを接続する、という手間があった。ACアダプタを接続する、というたったこれだけの手間なのだが、PC-MM1のただ置くだけ、という手軽さはかなり便利だ。

付属のクレードル
このように立てる

ただし、付属のクレードルは1基だけ。モバイルマシンは、自宅と会社を往復、外出先を含めたさまざまな場所で使うことが多いが、1基だけでは心もとない。というわけで、自宅と会社で、本気で使いたい人は、クレードルをもう1基購入する必要があるだろう。

○USB2.0のHDD

では、クレードルを使った新機能を試してみよう。PC-MM1を外付けHDDとして利用する、という、聞いただけならなんのことはない機能なのだが、ノートPCの電源を入れる必要がない、というのが面白い。インタフェースは、転送レート480MbpsのUSB2.0を利用するので、スピードも問題ないはずだ。

さっそく、メインのデスクトップPCとクレードルをUSBで接続する。その後、クレードルに電源を落としたPC-MM1を挿入する。クレードル前面のHDDスイッチをONにすれば、HDDだけが起動する……はずなのだが、ほとんど音がしないため、起動したかどうかは全く分からない。PC-MM1は、HDDに1.8インチ・5mm厚で、HDD本体を密閉したものを使用しているため、非常に静音性が高いのだ。ちなみに、CPUの冷却用ファンもない静音設計のマシンにもなっている。

PCの脇に置くと、設置面積がこれだけ小さい
クレードルの外観はシンプルなもの

HDDの駆動音は静かだが、メインマシンの画面がPC-MM1を認識したため、無事に起動していることが分かる。接続には、特にドライバはいらない。筆者はWindows 2000 Professionalで試したが、インストール作業も何もいらず、すいすいとメインマシンに認識された。

マイコンピュータを開いてみると、きちんと認識されている。PC-MM1はHDDを2つのパーティションに区切っているようで、メインマシンのマイコンピュータ上にも2つの新たなHDDが認識された。

問題も起こらず、簡単にHDDとして認識される
このように外部記憶装置として認識されている

あとは悩むことはない。メインマシンに10GB以上のHDDが増設されたわけだ。外出先でも必要となるようなデータをどしどし放り込もう。気になる速度だが、数100MB程度のファイルだったら、さくさくとやりとりできる。ギガ単位のデータを一度に保存しようとするとさすがに辛いが、そういうことはめったにないだろうから、気にするまでもないだろう。

シャープが想定している使い方のひとつに、メールデータの一元管理、というものがあった。一般的にメールを複数のマシンで同期する場合、外部では「メールをサーバーに残す」設定にして、すべてのマシンで同じメールを受信するようにするだろう。しかし、PC-MM1を使うと、全マシンのメールデータの保存先を外付けHDD(=PC-MM1)にすれば、自宅でも会社でも、送受信したメールはPC-MM1のHDD上にある。自宅から会社にPC-MM1を持っていき、クレードルに設置、会社のメールを受信すると、それもまたPC-MM1に保存される。メールに限らず、よく利用するデータは同じようにPC-MM1上に保存すれば、どこに移動しても同じデータを利用できる。

PC-MM1を忘れた、という場合は致命的だが、それさえ気を付ければ、会社と自宅のマシンのデータ、どちらが最新か、などと考えなくても、いつでも最新のデータが利用できるわけだ。

何となくひどくアナログな解決法に思えなくもないが、データをモバイルマシンで一元管理するという新しい提案である、とはいえそうだ。

○まとめ

PC-MM1は、無線LANを内蔵しつつ、軽さと薄さを両立させた製品だ。添付ソフトの「ブロードバンドチェンジャー」を利用すれば、ホットスポットなどの無線LAN環境の設定を簡単に行えるなど、自宅と会社の往復だけでなく、営業や出張などで外出の多いユーザーが特に便利に利用できるだろう。

何といっても、USB2.0によるHDD化は面白い考え方で、自宅や会社などの同じデータを「常に最新の状態に同期する」のではなく、「PC-MM1上にすべてのデータを保存する」という、新しい考え方を提案している。モバイルマシンゆえに、持ち歩くことは常にHDD破損などの危険性を伴うのだが、標準でハードディスクのバックアップソフトを搭載し、いざというときのための保険も準備してくれている。

キーボードへのこだわりも高く、17mmのキーピッチとほどよいクリック感を確保していて、好感度は高い。

バリバリと重いアプリケーションを動かす、という使い方には向かないが、自宅や会社に散らばるさまざまなデータを、苦労なく常に最新の状態に保っておきたい、当然モバイルでも使い倒したい、という人には最適なマシンだろう。

○PC-MM1-H1W

液晶10.4型 XGA
CPUトランスメタ Crusoe TM5800-867MHz
メモリ256MB(固定/システムで16MB使用、DDR SDRAM)
ハードディスク約15GB(Ultra ATA/100)
サウンド機能AC '97準拠、モノラルスピーカー内蔵、ヘッドホン/オーディオ出力
無線LAN内蔵(IEEE802.11b準拠)
LAN10Base-T/100Base-TX
カードスロットPCカード TypeII×1
機能拡張USB(USB2.0)×2、クレードル接続用コネクター
その他の装備クレードル、ディスプレイ変換ケーブル
駆動時間標準 約3.2時間
中容量バッテリー 約5.7時間
大容量バッテリー約9.5時間
外形寸法251(W)×206(D)×13.7(H)mm
質量約950g
OSWindows XP Home Edition
ソフトウェアMebius Pocket、MebiusブロードバンドPark、メビウステロッパー、インターネット新着便、HD革命/BackUp Liteなど
製品情報http://www.sharp.co.jp/products/pcmm1h1w/index.html

(小山安博)

シャープ、厚さ14mmの世界最薄・クレードル付属ノートPC「MURAMASA」など
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2002/10/10/11.html

シャープ
http://www.sharp.co.jp/


画像で見るニュース(ネット)

特別企画


注目サイト