ブッシュ米大統領がサイバーセキュリティ研究開発法案に署名
2002/11/28
ジョージ・ブッシュ大統領が「H.R. 3394 - Cyber Security Research and Development Act(CSRDA:サイバーセキュリティ研究開発法案)」に署名し、米国で同法案が正式に発効された。
CSRDAは、2001年9月11日の同時多発テロ事件を受けて提出された法案で、コンピュータ・セキュリティの研究および研究者育成の支援を目的としている。2003年度以降の5年間にわたって約8億8,000万ドルの予算が拠出される。
内訳は、研究・開発の支援が半分を占めており、博士課程修了者または上級研究者を対象としたコンピュータ・セキュリティ研究に2億7,500万ドルが割り当てられているほか、暗号化、プライバシー問題、ワイアレス・セキュリティ、対策法案、知的所有権など、セキュリティに関する9分野の研究に2億3,300万ドルが分配されている。また、研究者育成には、コンピュータおよびネットワークのセキュリティ・リサーチセンターの創設に1億4,400万ドル、学士/修士課程のプログラム支援に9,500万ドル、大学卒業生の実習プログラムに9,000万ドルが支払われる。
CSRDAが下院を通過した際に、同法案の共同提出者Lamar Smith議員は、「ネットワーク・セキュリティ、災害復旧、その他のサイバー防衛スキルに対する需要は、これまでになく高まっています。しかし、対応できる専門家の数が圧倒的に不足しているのが現状です。これからは、銃ではなく、ノートPCを武器とする新世代のサイバー戦士の育成、そして民間企業がインターネット上で自らを守り続けていく力を養う必要があります」とコメントしている。
CSRDAが短期間で発効にこぎつけた背景には、「米国の基幹インフラストラクチャーの保護」という意識がある。だが、成立を急ぐあまり、特定の議員に利益をもたらすポークバレル法案になっているという指摘もある。
(Yoichi Yamashita)
Cyber Security Research and Development Act
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