【インタビュー】「5つのS」を掲げる第3のブラウザ - Operaアジア担当者に聞く(1)
2002/12/24
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冨田龍起氏。カメラを向けると「そうだ、ちょっと面白いものをお見せしましょう」と、Operaを搭載したノキア製携帯電話と、アメリカ版ザウルスをカバンから取り出した |
Internet Explorer、Netscapeに続いてシェアを伸ばしつつある"第3のブラウザ"こと「Opera」。現在βテスト中の「Opera 7」ではレンダリングエンジンが一新され、正式リリースへの期待が高まっている。今後Operaが目指す方向について、ノルウェーのOpera Software ASA本社から来日した、同社Business Developer for Asiaの冨田龍起氏に話をうかがった。
--おそらく多くのユーザーがいま一番気になっているのは「Opera 7 for Windows」正式版の登場時期だと思いますが、いつ頃になりそうですか。
本来、クリスマスまでにリリースすることを目指していたのですが、まだ若干修正しなくてはいけないところがあり、現在の目標としては2003年の1月中旬に英語版を出して、それから1〜2週間で日本語版をリリースしたいと考えています。仕様はもう固まっているので、あとはバクフィックスという段階に入っています。
--Opera 7はプログラムに大幅な変更が加えられた大プロジェクトだったと聞きますが、基本的な目標は何だったのでしょうか。
まず大前提として、Opera Softwareには「five S」という基本的なポリシーがあります。これは、Speed、Size、Standards Compliance、Security、State of the Art(先進技術) -- の「5つのS」に基づく製品を作るという考え方です。Opera 6以前からこのfive Sは変わっていないのですが、最近はダイナミックなコンテンツが豊富になってきたので、「Standard」の実現のためにはDOM2(Document Object Model Level 2)のサポートが必須という状況になってきました。
--Opera 6ベースのプログラムではDOM2のサポートはできなかったということでしょうか。
6までのレンダリングエンジンというのは、Opera Software設立後最初に出た1995年のOperaに、新しく出てきたWebのスタンダードを上乗せしていったものなのです。もちろんこれまでもセキュリティやスピード、サイズの最適化などに最大の努力を払ってきましたが、それらを実現しながらDOM2を一気にサポートするとなると、新しくレンダリングエンジンを書き換えざるを得ないという判断に至ったわけです。
--スタンダードという点では、W3Cという基準がある一方で、Internet Explorerの仕様が実質的なスタンダードになっている現実もあるのではないでしょうか。
まず我々は、W3Cによって勧告されたもののような、規格としてのスタンダードは当然のこととしてサポートしていきますが、それに加えて、明文化されていないけれどもすでに定着しているもの、つまりデファクトスタンダードについても積極的にサポートしていこうと考えています。我々としては新しい技術を先取りしていきたいと考えていますので。W3C勧告も含め、明文化された基準というのは、ある技術がユーザーの間で認識された結果として出てくるものなので、それだけでは後追いになってしまいます。では、マイクロソフトのActiveXをなぜサポートしないかというと、それはセキュリティ上の問題だとか、別の理由があるからです。
--Operaの開発はどのようなフローで行われているのでしょうか。
中心に15名ほどの「コアチーム」というものがあり、その周辺にWindowsチーム、Macチーム、Linuxチーム……という各「プラットフォームチーム」があります。まずコアチームからプラットフォームチームに対してコアコードのリリースが行われ、それを受けて、各プラットフォームチームはユーザーインタフェース(UI)などのプラットフォームレイヤーを埋めていきます。ですから、Windowsチームが6を開発しているときに、コアチームはすでに7の開発に移行していました。7のコアコードには1年半ほどの開発期間がかかっています。
--コアコードはどのプラットフォームでも同じものが使われているということですか。
プログラム全体のうち、容量ベースでおよそ90%が共通のコアコードで、残りの10%がプラットフォームレイヤーです。ヨーロッパで携帯電話に搭載されているものも、アメリカでシャープのザウルスに供給したものも、UIの部分が若干違うというだけで、基本的にはWindows、Mac、Linuxなどで動いているものと同じプログラムが使われています。もちろん、例えばMac版のテキスト表示がそうであるように、OSがネイティブでサポートしている機能は、プラットフォームレイヤーで積極的に取り込んでいきたいと考えています。
【インタビュー】「5つのS」を掲げる第3のブラウザ - Operaアジア担当者に聞く(2)
へ続きます
(日高彰)
Mac版「Opera 6」正式リリース、日本語版のライセンス販売も開始
Opera、Webブラウザ「Opera 7 for Windows」のベータ版を公開
Opera Software ASA
http://www.opera.com/
トランスウエア Opera日本語版
http://jp.opera.com/
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