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【IDF-J Spring 2003レポート】複雑な海外情勢のなか開幕したIDF-J テクノロジ・ショーケースレポート

2003/04/09

会場間取り図。このほか、地下1Fにもトラック会場がある
インテルの開発者向けイベント「インテル デベロッパ・フォーラム Japan Spring 2003」(IDF-J)が9日、千葉県浦安市のヒルトン東京ベイにおいて開幕した。11日までの3日間で、15の技術トラックが開催され、そのほか2日目には米Intel 上席副社長兼CTO パトリック・ゲルシンガー氏、3日目には同 上席副社長兼エンタープライズ・プラットフォーム事業本部長 マイク・フィスター氏による基調講演も行われる。

しかし、イラク情勢、そしてSARSという、現在進行形の2大不安要素の影響か、初日の時点で8つのセッションのキャンセルが発表された。いきなりの冷水となってしまったが、そんな中で開催された今回のIDF-J、まずはテクノロジ・ショーケースの中からいくつか紹介してみたい。

○PCI Express関連

期間中、テクノロジ・ショーケースでは、ゴールドスポンサーのソフィアシステムズやDialog Semiconductorをはじめとする各社のブースが設けられ、製品展示やデモンストレーションが行われている。ここではまず、PCI-SIGのブースで展示されていたPCI Express関連製品から見てみたい。

PCI Expressスロット搭載のマザーボード製品、というようなものは当然ながらまだ見られないのだが、ここではPCI Express対応のバスアナライザなどが展示されていた。米Data Transitのプロトコルアナライザ「Bus Doctor Rx Analyzer」は、PCI、SCSI、USB、IEEE1394、Gigabit Ethernetなどの各バスに対応する「Protocol Analyzer Pod」というアダプタと組み合わせることで、様々なバスの解析に対応できる製品。今回、会場には5月発売予定というPCI Expressに対応するProtocol Analyzer Podを持ち込み、デモを行っていた。

デモのシステム。PCI Expressのスロットに刺さっているのがアナライザのカード、その上には、今回はターミネート用のカードが刺さっているだけ
ホストPCの画面。新しいProtocol Analyzer Podを追加しても、そのままこのソフトを利用することができる

デモで使われていたマザーボードにはPentium 4が搭載されており、PCI Expressは16レーンのものが1スロット用意されていた。Protocol Analyzer PodからのカードにはPCI Express 8レーンのインタフェースが2つ用意されており、これをマザーボードのPCI Expressスロットにバイパスする形で挿入し、バスの信号を取り込む形になっている。ここで取り込んだ信号を、予め設定したトリガーなどでBus Doctor Rx Analyzer内のメモリに保存し、接続しているホストPCでその内容を表示することが可能だ。

このマザーボードだが、Intelから提供されているテスト用のものとのことで、別のブースにいた米Intelの担当者に確認したところでは、チップセットにはコードネーム「Kyrene」と呼ばれるMCHが採用されており、これがちょうどAGPのように、PCI Expressをサポートしているということだ。ただし、これはあくまでテスト用のチップで、市場のラインとは別物、ということだった。

なお、このBus Doctor Rx Analyzerだが、日本国内ではNEC三栄が輸入、販売を行っている。

○Celeron搭載のカードサイズPC

左にあるのが「CARD-PCI/CEL」。右側では実際に動作しており、ご覧のようにファンレス、ヒートシンクは少し熱かった
セイコーエプソンからは、超低電圧版 Celeron 400MHzを搭載したカードサイズPC「CARD-PCI/CEL」が展示されていた。この製品は、117.8×74.2mmというコンパクトな基板を2枚使用したもので、この上にCPU、チップセット、メモリなどを実装し、PC/AT互換機能を実現している。ただ、このサイズでは当然のごとくコネクタ類(IDE、PCI、USB、ビデオ、オーディオ、PS/2など)は載らないので、それらのバスは全て同社独自の「EASI-II」というインタフェースを介し、各種コネクタを搭載したボードと接続し、利用する形となる。

同社は従来、STBや車載情報端末、自販機など向けとしてSH3やGeode GX1を搭載したカードサイズ製品を発売していたが、今回、新たにこのCeleron搭載製品がラインに加わった。ファンレス仕様にもなっており、汎用品としての販売がないか気になるところだが、残念ながら予定はないそうだ。すでに開発を終え、5月より出荷が開始される予定ということだ。

○XScale関連

「PXA255」を使った開発用ボードのデモ。MPEG-4のファイルを滑らかにデコードして表示していた
Intel Wireless Communications and Computing Groupのブースには、Intel XScaleプロセッサを搭載したシャープ、東芝、ソニーのPDAが展示されていたほか、「PXA255」プロセッサの開発用ボードを使ったデモも行われていた。

担当者の話では、さらに最新のPXA26xシリーズの「PXA262」プロセッサを搭載するスマートフォンも展示される予定ということだったが、残念ながら記者が帰るまでには展示されず、見ることができなかった。このスマートフォンはIntelのリファレンスデザインとして提供されるもので、国内での展示は初めて、ということだ。

また、携帯電話向け統合型XScaleプロセッサ「PXA800F(コードネーム:Manitoba)」については、出荷は今年第3四半期、製品の登場は第4四半期末から来年第1四半期になるのではないか、という話も聞くことができた。ただ、当面はGSM/GPRSのみ対応なので、これは欧米での話ということになる。

(大塚実)

IDFプレビュー:2004年に向けた戦略をアピール - インテル、まもなくIDF-Jを開催
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/04/04/18.html

Data Transit
http://www.datatransit.com/

NEC三栄
http://www.necsan-ei.co.jp/

セイコーエプソン
http://www.epson.co.jp/

インテル
http://www.intel.co.jp/


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