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「ユビキタスIDセンターとオートIDセンターは仲良し」坂村、村井両教授が対談

2003/12/12

 坂村健東京大学教授(左)と村井純慶應義塾大学教授

今年のTRONSHOW、もうひとつの目玉は、坂村健東京大学教授と村井純慶應義塾大学教授の対談だった。表題は「ユビキタスIDセンターとオートIDセンターは仲良し」だ。坂村教授は、TRONを核としたICタグを推進する「ユビキタスIDセンター」を率い、片や、米国マサチューセッツ工科大学を中心とするオートIDの標準化団体のリーダーだ。

これまで両者は標準化を巡って対立関係にあるとみられてきた。この表題は、そのような印象を払拭することをねらってつけられた。そして、この席上、坂村、村井両教授から、両センターは共同実証実験をしていくことで合意、来年4月頃をめどに、具体的な作業を開始することが明らかにされた。双方の規格の相互運用性の確保、アプリケーションの互換性などを検証する意向だ。過去はともかく、現在、両者は敵対してはいないようだ。

オートIDセンターは、米国マサチューセッツ工科大学(MIT)内に99年設立されたが、現在は国際的な統一商品コードの管理機関、国際EAN協会と、米国の流通コード機関であるUCCが設立したEPC(Electronic Product Code)globalと呼ばれる組織に、標準化活動を移管、従来の組織はオートIDラボとして、研究開発に専念している。

同センターは、流通関連での利用技術を焦点にしているが、ユビキタスIDは、すべてのものの認識を目指している。坂村教授は「役割が異なるのに、日本のマスコミの多くは、すべて同じもののように書き、どこか対どこか、というような構図を描く」と批判、両者は争っているわけではないことを強調した。

また、坂村教授は「オートIDは米国で考え出されたものだが、日本では、米国万歳で、米国の決めたことに逆らうのか、というような論調が多い」と指摘、これに対し、村井教授は「流通業をみても、スーパーマーケット、小売店の事業モデルは日米ではちがうし、それぞれの状況にあわせていけばよい」と応じた。

さらに、坂村教授は「これまで、ユビキタスコンピューティングが本格的に実現するまでには、あと10年はかかる、といってきた。もう少し検証を続けた方が良いことが少なくない。いまの段階では、技術研究、実験がより重要だ。米MIT、東大、慶大間で技術交流ができれば良い。オートIDは流通のためという使命があるが、ユビキタスIDは依然、研究に留まっている、という見解があるが、それは誤解だ」と述べると、村井教授も「実験、研究が重要のは明らかだ。ICタグによる認証は、日々使うものなので、開発した技術が、本当に受け入れられるかどうか、ユーザーとしての視点で慎重に判断すべきだ。研究は大学間、あるいは産学協同で進めなければならない」と指摘した。

大学の位置づけについて坂村教授は「大学の果たす役割は重要だ。企業とは異なり、研究についてリスクを冒してやっていけるからだ。大学での研究、開発には失敗も多いが、失敗のない研究などありえない。我々が目指しているのは、あらゆるものを認識する技術だが、いまできることから社会に出していきたい」としている。

最後に両陣営間の協力関係に触れ、坂村教授は「T-Engineで、オートIDをサポートする。技術の相互乗り入れでを検討していきたい」と、村井教授は「まず、実証実験をすることの意味は大きい」と語り、今後、相互協力していく意向で一致した。

RFIDのグローバルな運営に向けた現状 - EPC globalを中心に国際標準確立へ
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/10/27/13.html

バーコードで商品の属性情報取得できるPHSが登場 T-Engineフォーラムが発表
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/12/03/10.html

ユビキタスIDセンター
http://www.uidcenter.org/

EPCglobal
http://www.epcglobalinc.org/


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