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NEC、高精細235ppiを実現した携帯機器向け3D液晶を開発

2004/08/31

大塚実

NECは、235ppi(pixel per inch)という「世界最高の精細度」(同社)を実現した3D液晶ディスプレイを開発した。特殊な眼鏡等を必要としない裸眼立体視に対応するもので、携帯機器での利用が想定されている。裸眼立体視の3D液晶ディスプレイとしては視差バリアを使った方式などがあるが、同社が今回開発したものではレンチキュラーレンズが使用されている。

レンチキュラーレンズとは、縦方向に長いかまぼこ型のレンズを横に並べた板状のレンズアレイのことで、従来より印刷物などでは一般的に利用されてきた。このレンズにより、左目用の画素は左目に、右目用の画素は右目に光が到達する仕組みだが、視差バリアのように光を遮るものがないので、明るさが低下しにくいという利点がある。

視差バリア方式との比較

ただし、3D表示を行う際に問題となってくるのは解像度の劣化だ。これは、液晶ディスプレイの全画素を両目にそれぞれ半分ずつ振り分けるためで、原理上、レンチキュラーレンズ方式でも視差バリア方式でも、横方向の解像度は2D表示の時に比べて半減してしまう。

このため、同社は今回、液晶ディスプレイ用の「HDDP(Horizontally Double-Density Pixels)」構成と呼ばれる独自の表示構造を開発した。これは、正方形を縦に2つに割ったような長方形の画素を用いることで、横方向の解像度を2倍にしたもの。同社は、横方向が470ppi、縦方向が235ppiという画素密度の液晶ディスプレイの試作に成功しており、3D表示時でも、縦横どちらも235ppiで表示することが可能となっている。

HDDP構成。横方向の解像度が2倍に

3D表示時には隣接する画素に左目用・右目用の画像をそれぞれ表示するが、2D表示時にはこれに同じ画像を表示することで対応する。全画面範囲で3D/2Dを切り替えるほかにも、2D表示中の一部だけを3D表示にするようなことも可能だ。

試作モジュールの仕様。3D/2Dの混在表示も可能

同社は、今回開発した3D液晶ディスプレイが携帯電話用ディスプレイの進展に大きく貢献するとしており、今後も積極的に研究開発活動を展開していくという。ちなみに、実際に搭載される製品等については、現時点では未定となっている。

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