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「京様式経営」を見習え - Samsung経済研究所が京都企業を徹底分析

2005/05/28

佐々木朋美

Samsung経済研究所は、「京様式経営の特徴と示唆する点」と題した、5月18日付けの報告書を発表した。これは不況下の日本において、高い成果を収める京都のハイテクIT企業の経営手法(報告書では「京様式経営」について、京都大学の末松千尋教授がこれを命名し、概念を定着させたとして、同報告書中の「京様式経営の概念」の枠組みの中で紹介されている)を詳細に分析したうえで、中小企業を中心とした韓国企業に有意義なインプリケーション(示唆する点)を与えている、と指摘する内容となっている。

ここでいう京都企業とは、京セラ、村田製作所、オムロンなどハイテクIT分野の10企業を指している。これら京都企業は、苦戦する日本の同業他社と比べ成績は上向きで、過去14年間で平均6.7%という売上利益率を記録したほか、総資産利益率も他地域の電子企業の5〜7倍にも達しているという。

報告書では、こうした好成績を支えているのは「京様式経営」によるものだとし、その特徴として以下の項目を掲げている。ひとつは、明確なビジョンを持った経営者が指揮をとることで、迅速な決断と行動がなされる「カリスマとリーダーシップを持ったオーナーによる経営」、借入を減らしキャッシュフローを透明化することでコスト削減に徹する「利益・コストを重視し、借り入れを行わない経営を実践」、多角経営ではなく自信のある分野にしぼり、その技術力で積極的に世界市場へ繰り出す「特化技術と特化製品で高い世界シェアを確保」、大企業系列に依存せず独立的で、他社とも水平な関係を保つように努力する「オープン水平分業戦略(脱大企業系列)」としている。

そしてそこにある背景としては「企業・大学・自治体が積極的に協力する産官学クラスター」とし、3機関の相互協力や取り組みによって、優れた人材の育成、企業確保につとめていると指摘している。また昔の都という風土的な要素が、京都独特の反骨精神や自尊心を養い、それが独立的かつ独創的な経営手法につながっているという。さらに古くから受け継がれている伝統産業は、妥協を許さない職人的な仕事につながっているともしている。

結末において、こうした「京様式経営」は、韓国に適している、と報告書では述べられている。韓国で成功した中小企業が京都企業の特徴と類似しているうえ、中小企業の問題解決策を「京様式経営」から見出すことができるためである。

大事なことは、「京様式経営」から見出される共通した要素を韓国でも取り入れ、「韓国的経営」を確立・成功させるということだろう。起業家のバックアップ体制の確保/高い技術力で世界を目指す/オープンで水平な取り引き/産・学・官の協力体制の拡大/地域性を活用した独自の経営手法、という「京様式経営」のエッセンスは、苦境から這い出せずにいる日本企業も学ぶべき点が多いという意味で、今回の報告書は大変興味深い。


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