IBMの「OS/2」が20年の歴史に幕、2006年末で一般向けサポート終了
2005/07/17
古くからのPCファンになじみのあるOSがまた1つ、その20年近い歴史に幕を閉じようとしている。米IBMが公表したOS/2製品に関するロードマップによると、今年2005年12月23日の時点でOS/2の最新版である「OS/2 Warp 4」「OS/2 Warp Server for e-business Version 1」のCDの提供を中止し、約1年後の2006年12月31日をもってスタンダードサポートを打ち切る計画だという。ドライバのアップデート等、以後のサポートに関しては、IBMが提供する「Service Extensions」または「Total Content Ownership」の有償サービス契約を結ぶことで受け付けるという。OS/2はここ10年ほどメジャーアップデートが行われていない状態であり、今回のIBMのOS/2サポート縮小方針の発表で、事実上自然消滅への道を歩むことになる。
OS/2の歴史を紐解くと、1980年代後半のIBMとMicrosoftのOS共同開発プロジェクトにさかのぼる。当時Microsoftは、初のWindows OSである「Windows 1.0」を発売していた。その後、PC向けにGUIを搭載した標準のOSを開発することを目的に、IBMとのOSの共同開発をスタートさせた。そうして1987年に誕生したのが「OS/2」だ。その後OS/2は改良が加えられ、バージョン2.0の時点でWindows 3.0/3.1との互換機能のほか、PC向けOSとしては初の32ビット対応を実現する。だがバージョン2.0登場前にMicrosoftはOS/2開発から手を引いており、Windows 3.0/3.1の開発ならびに、同社初の32ビットOS「Windows NT」の独自開発をスタートさせている。当時はその先進性やWindowsとの互換性もあり、OS/2は企業ユーザーを中心に普及が進んでいった。
その転機が来たのが1995年だ。Microsoftは、後のWindowsブームを引き起こすきっかけとなる32ビット対応OS「Windows 95」を発売した。またIBMも同年、32ビット完全対応の「OS/2 Warp V3」の販売をスタートさせ、コンシューマ市場をターゲットにMicrosoftのWindowsと本格的なOSシェア争いをスタートさせている。だが結果として、IBMはシェアを獲得できず、翌1996年のOS/2 Warp 4発表をもって積極的なシェア争いをやめ、既存ユーザーのサポートのみに注力するようになる。その後OS/2はサーバ向け機能を強化するなど、どちらかといえば企業ユーザー向けのマイナーアップデートを続けている。
IBMは、希望ユーザーに対して2006年末までサポートを継続すると表明していたが、今回の発表でそれが正式な期限となった。同社のOS/2のサポートページに掲載された7月12日付けの通達には、世界各市場での製品サポート期限に関する詳細情報が記載されている。2006年12月31日以降は、クライアント端末等でOS/2を使い続けたい大企業など、有償でも独自パッチ開発を依頼したいユーザーのみがサポート対象となる。
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