デパートでロボットを買う時代! 井筒屋でロボットがロボットを販売中
2005/08/20
8月19日〜21日、福岡県北九州市小倉の井筒屋本館で、テムザックによる家庭用ロボット「ロボリア」の先行予約イベントが開催されている。イベントには同社のヒューマノイドロボット「T63 アルテミス」、「テムザック 4号機」と恐竜型ロボット「番竜」の3体も参加。アルテミスがロボリアを紹介するなど、"ロボットがロボットを販売するイベント"となっている。
価格は29万4,000円。3,000台の限定販売で、高島屋が全国で2,000台を販売するほか、各地の百貨店で、また、福岡・山口地区では唯一、井筒屋が300台を独占販売する。予約受付は10月上旬まで。インターネットによる販売や家電量販店などでの販売は行われない予定だ。その理由について、テムザックの高本陽一代表取締役は「デパートが一番お客様をご存知であり、お客様ひとりひとりをきちんとフォローしてもらえるから。ロボットが"ロボット"である間はデパートを拠点に販売していきたい。家電量販店などで販売するのはロボットが"家電"になったときだと思う」と説明した。
今回先行予約販売されるロボリアは、赤外線センサと音センサの2種類のセンサを搭載したロボットで、クラゲをモチーフにしたもの。大きさは270(全幅)×260(全高)×260(全長)mm、重量は約3kgと小型軽量。実用的な家庭用ロボットとして邪魔にならない大きさと重さであることにこだわったという。
主な特徴は3つで、1つ目は留守番機能、2つ目はコミュニケーション機能、3つ目はイルミネーション機能(インテリア性)である。
1つ目の留守番機能は、NTTドコモのTV電話機能付き携帯電話FOMAを使って外出先からロボリアを遠隔操作しながら、自宅の様子を確認できるというもの。ロボリア本体の中心部に搭載している30万画素CCDカメラを通じて、FOMAのモニター画面に自宅の映像を映すことができる。また、未登録の電話番号からの着信は拒否されるようになっており、そのFOMAを携帯している本人にしか映像は確認することができない。そのため、従来のインターネットを介するWebカメラと比較し、よりプライバシー面での安全性が高いという。
外出中は留守番モードにセットしておくことで、本体に搭載された音センサと赤外線センサが怪しい物音や人の気配を感知し、FOMAに異常を知らせると同時に、不審人物に対しては警報を発する。さらに、スキップバック録画機能も搭載し、不審人物の感知時の前後10秒間、つまり計20秒間の映像を録画してロボリア本体やFOMAに保存しておくことも可能だ。
留守番ロボットとしては、同社が2003年4月に発売した恐竜型ロボット「番竜」があるが、番竜が4足歩行であったのに対し、ロボリアではホイール駆動を採用。FOMAを使った遠隔操作による前進、後進や左右旋回などの移動も可能だ。最近は1人暮らしのビジネスパーソンが、外出先から自宅に残してきたペットの様子を確認したいといったニーズが高まっているとのこと。ロボリアは、Webカメラとは異なって比較的自由に移動させられるため、室内に放し飼いにしている小型犬や猫などの確認も容易となっている。自宅にいる子供や1人暮らしの高齢者などの様子を遠隔地から確認するのにも有用だ。階段の昇降などはできないものの、番竜での課題となっていたコストの大幅な削減と小型軽量化を実現させたという。
2つ目の特徴であるコミュニケーション機能であるが、これは、ロボリアのビデオ出力端子にTVを接続することで、FOMAと自宅のTV画面でTV電話ができるというもの。
また、3つ目のイルミネーション機能は、家庭用ロボットとして、特にインテリア性を重視し、搭載したものだという。本体には、クラゲをイメージしたユニークなデザインを採用し、3色LEDを内蔵する。これは、イギリスのデザイナー集団「Me Company」が、クラゲが光を使ってコミュニケーションを行うことをヒントにしたもの、とのことで、美しいイルミネーションを楽しむことができる。
バッテリーの持続時間が気になるが、フル充電すれば1晩はもつという。本体に内蔵するメモリ容量など細かい仕様は販売までの期間内で調整し、詰めていくとのこと。
テムザックはこれまで5年間にわたり、さまざまなロボットを研究開発し、福岡県のロボット特区を利用した実証実験を行ってきたが、今回のロボリアが初の量産販売の商品となる。今後も小型、中型、大型の各ロボットの開発を並行して行い、順次商品化していく計画だ。
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