アキバで第2弾「ちえらぼ」が開催、NTTの一風変わったデバイスが勢揃い
2005/10/18
今年3月に開催され(なぜか愛知万博の開幕日と同じ日だった)、好評を博したNTTの展示イベント「ちえらぼ」。このイベントは同社の若手エンジニアが主体となっているもので、展示内容もユニーク。「エンジニア個人」をより前面に出した、新しいスタイルの技術系展示イベントと言えるだろう。
その第2弾となる「ちえらぼ2」が14日、前回と同じくNecca秋葉原にて開催された。会期は翌15日までで、ゲストを招いてのトークショーなども開催。展示はユーザーインタフェース系の研究が中心となっており、実際に触って体験できるようになっていた。ここでは、そのいくつかを紹介したい。
慣れればマウス操作よりも速い? 視線インタフェース
会場に入って最初のコーナーは、「視線」でPCを操作できるというインタフェースの紹介。ほとんど説明する必要もないとは思うが、PCのモニター画面を「見る」ことで、システムがその座標を認識、ポインターなどを動かすことができるものだ。デモとして、視線計測装置の試作機を用いたモグラ叩きゲームを出展していた。
視線を検出する装置はこれまでにもあったが、同社の方式では基本的なコンポーネントとしてUSBカメラと赤外線LEDが必要になるだけで、低コスト化が可能、しかもキャリブレーションも画面上の2点を「見る」だけと非常に簡単なのが特徴だ。
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デモのモグラ叩きゲーム。「見る」だけで「叩く」ことができるので、マウス操作より非常に楽チンだった |
システムは視線を計測するために、常に眼球をモニターしている。角膜で反射した赤外線LEDの位置を利用する |
USBカメラで撮影した映像から、瞳孔の位置と、その付近に映っている赤外線LEDの反射光の位置を検出、それらの情報から、視線の向きを計算している(そのため、コンタクトレンズを装着しているとうまく動作しない)。ハードウェアは非常にシンプルなので、PC用モニター製品に組み込む、ということも考えられるそうだ。
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ステレオカメラ(両脇)と眼球撮影カメラ(中央)と赤外線LED(中央下)を装備する試作機。ステレオカメラで頭部の位置も検出できる |
こちらは簡易版。顔は固定位置での利用となるが、装置は赤外線LEDと、市販のUSBカメラのみというシンプルさ |
シンプルなシステムではあるが、非常に大きな可能性を持つ研究である。マウスの代用として使うには、まだ「クリック操作をどうするか」といった課題もあるようだが、実際に使ってみて、特定の分野(例えばゲームなど)においては、マウスよりも速くて疲れない操作が可能になるのでは、と感じた。また食事しながらニュースサイトを見ていたりすると、筆者などはしばしばマウスで操作するのを面倒に思ったりすることがあるのだが、このシステムを使えば、WEBブラウジングくらいはフリーハンドでできるようになりそうだ。
横Gを感じられる不思議なデバイス
人間の平衡感覚などを司る「前庭」と呼ばれる部位に対し、微少な電流(最大でも数mA程度)を流して電気刺激を与えることで、横方向の加速度を感じる現象がある。これを利用してカーブの遠心力を再現し、臨場感を高めたレースゲームのデモが行われていた(安全性について完全な保証はできていないので、利用には同意書の提出が必要)。
耳の後ろあたりの頭部に電極を接触させて、直流電流を流すだけで、プラス極側に傾きを感じられるという。非常にシンプルな仕組みだが、電極の付いたヘッドホンを被って実際に試したところ、ちょっとビリビリする感じはあるものの、思った以上に大きな傾き感が得られた。
応用としては、このデモのようなアミューズメント系や、面白いところでは、GPSナビと連動して使えるのではないか、という話があった。例えば道を歩いていて、左に曲がるべきところでは、左に傾く感覚を与えて利用者に伝える、というのは便利そうだ。
ちなみにこのデバイス、11月に上野の森美術館で開催されるガンダム展「GUNDAM 来たるべき未来のために」でも出展されるそうだ。
-128℃から+128℃まで、温度を伝えるマウス
通常のマウスはPCに位置情報を伝えるためだけのものであるが、これにPC側から情報を送れるようにしたのが「ひやあつマウス」。その名の通り、温度を伝えるデバイスだ。デモのシステムでは、画面の絵をクリックして、例えばその場所が雪であれば冷たく、蚊取り線香ならば熱くなるようになっていた。実際にその温度になるかどうかはともかく、内部的には-128℃から+128℃まで設定できるとのことで、「やけどに注意してください」の注意書きがあったほど。
このシステムでは通常のマウスに、PCでもお馴染みのペルチェ素子を取り付けている。電圧の極性を入れ替えることで、手のひら側から熱を吸収したり、逆に熱を送り込んだりしている。マウス内部にUSBハブを仕込んでおり、マウスとペルチェ素子部がそれぞれUSBデバイスとして認識されているそうだ。
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