米Sun Microsystems、「Niagara搭載サーバ」「OpenSPARC Project」を発表
2005/12/07
米Sun Microsystemsは12月6日(現地時間)、米ニューヨーク市内で開催されている四半期ベースの製品発表会「Network Computing '05 (NC05Q4)」において、サーバの新製品ラインならびに同社プロセッサ技術に関する新しいプロジェクトの発表を行った。サーバ新製品には、11月14日に正式リリースされたばかりのマルチコア・プロセッサ「UltraSparc T1(開発コード名:Niagara)」を搭載した「Sun Fire T1000/T2000」が含まれている。また大きな動きとしては、OpenSolarisに続く同社の主力製品のオープンソース化プロジェクト第2弾として、UltraSparcの技術仕様を公開する「OpenSPARC Project」をスタートさせたことが挙げられる。
いよいよ登場、Niagara搭載サーバ「Sun Fire T1000/T2000」
UltraSparc T1は、現在プロセッサ業界で大きな課題となっている消費電力あたりの動作効率を極限まで重視したプロセッサ製品の1つ。単位あたり4スレッドまで同時実行可能なコアを4〜8個まで搭載し、個々のコアの動作クロックは低めながらも、高い動作の効率性や総合パフォーマンスを得られ、かつ少ない消費電力で動作するという点を特徴とする。米Sunは今年9月、米AMDのOpteronプロセッサを搭載し、消費電力あたりのパフォーマンスの高さをセールスポイントにしたPCサーバ「Sun Fire X2100/X4100(開発コード名:Galaxy)」を発表するなど、こうした「energy efficiency(消費電力効率)」を重視した戦略を推し進めている。Sunによれば、UltraSparc T1を搭載した新型サーバは、IBMのXeon搭載サーバに比べて消費電力あたりのパフォーマンスで約4.2倍ほど高い値を示していると述べている。
Sun Fire T1000は、6または8コアのUltraSparc T1 1.0GHzを搭載した1Uサーバ。最大消費電力が220ワットで、消費電力あたりのパフォーマンスを重視している。一方のT2000は、4/6/8コアの1.0GHzまたは8コアの1.2GHz UltraSparc T1プロセッサを搭載した2Uサーバだ。内蔵HDDや電源装置の多重化やホットスワップが可能で、信頼性を重視したモデルとなっている。T2000については発表日より提供が開始され、T1000は2006年3月からの提供となる。サポートOSとしてSolaris 10が提供されるほか、「Full Protection Plans」と呼ばれる故障時の修理保障プログラムが用意されており、この有償オプションの購入で3年間保守を受けることが可能になる。
またT1000/T2000の発表に際して、Sunはいくつか興味深い試みを実施している。その1つがサーバの能力を測るための新指標「Space,
Wattage and Performance (SWaP)」で、占有スペースと消費電力に対して、どれだけのパフォーマンスを提供できるかを計測するための基準となる。たとえばデータセンターのような限られたスペースにおいて、サーバが提供できる計算能力を判断するための大きな目安を提供する。単位消費電力あたりのパフォーマンスの高さを喧伝する同社にとって、大きなセールスポイントとなるだろう。もう1つが、「Try
and Buy」と呼ばれる購入前のテストプログラムで、ISVを通してT1000/T2000を購入する際、90日間の無料トライアルで導入の可否を判断できるというものだ。
ソフトウェアに関しては、新型ファイルシステムのZFSを搭載したSolaris 10が提供されるほか、サーバアプリケーション・スイートのJava Enterprise System、管理ツールのSun N1 Management、開発ツールのSun Studio Developerをまとめたものが「Solaris Enterprise System」という名称でくくられ、無償で利用できるようになっている。Sun N1は最新バージョンのv1.2が提供されており、新プラットフォームのT1000/T2000も含めた横断的なネットワークシステム管理が可能となる。
プロセッサ技術のオープンソース化? 「OpenSparc Project」
OpenSolarisプロジェクトで自社の持つソフトウェアのコア技術を段階的に公開し続けているSunにとって、次なるチャレンジはハードウェア技術のオープン化だ。「OpenSparc Project」と呼ばれるこのプログラムでは、UltraSparcベースのアーキテクチャ仕様を一般公開する。この最大の狙いは、UltraSparc T1で採用されているCMT技術の「CoolThread」に適合した新世代のアプリケーション開発を促すことにある。OpenSparcはOSI(Open Source Initiative)の下でライセンスが提供され、2006年第1四半期(1-3月期)にも開始される見込みである。
またOpenSparc Projectと平行して、SunはCoolThread向けのアプリケーションコンテスト実施も発表している。これは、現時点でサーバ業界で最大勢力を誇っているAMDのOpteronやIntelのXeonといったx86プロセッサを搭載したサーバから、開発者の目をよりSparcプラットフォームに向けさせるための材料となる。CoolThread
Competitionの応募要項によれば、革新的なアプリケーションを開発、または既存のアプリケーションを大きく発展させた開発者やISVに対して、5万ドルのキャッシュが提供されるとなっている。登録締め切りは2006年3月29日で、6月7日にはファイナルが決定される。詳細については専用ページ
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