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米Salesforce.com、カスタムアプリをテストする「Sandbox」サービス

2005/12/13

Junya Suzuki

オンデマンドCRMで急成長を遂げる米Salesforce.comは12月12日(現地時間)、新サービス「Salesforce Sandbox」の提供を発表した。Sandboxは、同社のオンラインCRM(Customer Relation Shipmanagement)環境上に構築されたカスタム・アプリケーションを、実際の環境に展開する前にテストするための環境を提供する。同社は今年9月にカスタム・アプリケーションをユーザー企業間で売買するためのサービスAppExchangeをスタートさせているが、企業がAppExchangeなどを介して新規にアプリケーションを導入する場合、導入前の稼働テストをSandboxを通じて行うことが可能になる。

CRMアプリケーションとは、企業が顧客やグループ会社など外部のユーザーや企業と円滑なやりとりを行うための支援アプリケーションの総称である。CRMのカバーする範囲は広く、コールセンターやヘルプデスク、顧客管理やマーケティング支援、営業分析など、さまざまな種類のアプリケーションが存在する。Salesforce.comは、こうしたCRMアプリケーションをWebアプリケーションという形でユーザーに提供することで、従来のソフトウェアビジネスで課題となっていた導入の際にシステム構築にかかるコストや時間を削減することを可能にした。アプリケーション本体やそのデータはSalesforce.comのデータセンター内に保管され、ユーザーはインターネット経由でアプリケーションを利用する。アプリケーションは現在年に3回定期アップデートが行われており、ユーザーは月額利用料を支払うだけで最新の環境を常に利用できる。契約後、すぐにサービスを利用できるという身軽さがオンデマンド型CRMの魅力だ。

従来まで、こうしたオンデマンド型CRMはインターネット接続回線の細さやカスタマイズの難しさにより、使いにくいものとして特に大手企業で避けられる傾向があった。Salesforce.comではカスタム・アプリケーションを構築するためのCustomforceという製品をリリースし、ユーザーがアプリケーションの新規開発や既存製品のカスタマイズなどを自在に行える環境を用意した。さらにインターネット接続環境の劇的な向上もあり、最近では金融大手などの企業もSalesforce.comのサービスを利用し始めている。米Oracleが今年買収したCRMベンダーの米Siebel Systemsや米Microsoftは、Salesforce.comの成功を横目にサービスの拡充を続けており、今後大きな争いが展開されることが予想される。こうした中でSalesforce.comが提供を開始したのがAppExchangeで、カスタム・アプリケーションを特定ユーザーの間だけで眠らせず、使えるものは多くの企業で共有し、同社プラットフォーム上でのアプリケーション開発を活発化させていこうとしている。

このAppExchangeでのアプリケーション共有をさらに円滑に進めるのがSandboxの目的で、アプリケーション導入前のテスト環境が提供される(「Sandbox」は「砂場」の意味)。具体的には、テストの際に必要となるデータベースのコピーや削除、復帰などの作業が簡単に行える。これにより実環境を壊すことなく、既存アプリケーションの運用と平行して新規アプリケーションの導入やカスタマイズのテストが行える。SandboxはSalesforce.comのEnterprise Editionユーザーが対象で、ユーザーあたりの月額料金25ドルで利用可能。提供開始は「Winter '06」と呼ばれる同社アプリケーションの次回の定期アップデートと同時に行われる予定で、2006年1月前後になるとみられる。

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