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米AdobeのSpry framework for Ajaxが1.1へ - prototype.jsライクな使い方も

2006/06/12

たにぐちまこと

5月11日に発表された、米Adobe Systemsの Ajax向けフレームワーク「Spry framework for Ajax」が早くもバージョンアップ、PreRelease1から1.1となった。現在、同社の技術者向けサイト「Adobe Labs」で公開されている。バージョン番号からすると、マイナーバージョンアップと思いきや、バグフィックスや若干の変更ではなく、かなりの機能強化をしてのバージョンアップとなっている。以下、主な変更点を中心に紹介する。

PreRelease1.1ではバグフィックスはもちろんだが、特にXML処理関連部分で、いくつかの機能が加わっている。まずは、新しい拡張属性の追加だ。次の4種類が追加されている。

  • ds_CurrentRowNumber
  • ds_CurrentRowID
  • ds_SortOrder
  • ds_SortColumn

ds_CurrentRowNumberは、現在処理している行番号を示すもので、ds_SortColumnは並び替えの基準となっているデータ要素を示す。例えば、次のようにXMLファイルを Spryを使って読み込むとする。

var dsEmployees2 = new Spry.Data.XMLDataSet("../docs/data/employees-03.xml", "/employees/employee");

読み込まれたデータを、テーブルに割り当てたり、ソートを行ったりした後で、次のようにページ内に書き込めば、現在のソート条件を表示することができる。

<b>Sort Order:</b> "{dsEmployees2::ds_SortOrder}"

さて、そのソート機能も向上している。XMLを、複数の要素を元に並べ替えて、さらに昇順と降順を切り替える機能を簡単に実現できるようになった。次のように使うだけである。

dsEmployees2.sort(["firstname", "lastname"], "toggle");

このように、簡単な記述はそのままに、データ処理をかなり高度に行えるようになった。その他の機能については、Spryをダウンロードすると付属してくるサンプルなどを見ると、よく分かるだろう。

Spryに付属しているサンプルのひとつ、Sort Sample。

Sort SampleのXMLファイル読み込み部分。

こちらは表示部分。

最後にもうひとつ、大きく変わった部分が「$()」構文をサポートしたことだ。Ajaxでは、レイヤーやフォーム部品などを指定するときに、次のような構文を使ってid属性を指定する。

document.getElementById('[id属性]');

これを、$()構文では次のように記述できる。

$('[id属性]');

prototype.jsなどでは一般的なこの書き方が、Spryでも可能になったのだ。

今回のバージョンアップは、「for web designer(Webデザイナーのための)」という銘打ったSpryが、Webプログラマにとっても十分使いやすいフレームワークとして使うことができることを示しているといえるだろう。今後のバージョンアップにも期待したい。

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