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菊地凛子「誰かを愛したくなる」 - 『バベル』イニャリトゥ監督来日会見

2007/03/07

高鳥真由美

ゴールデングローブ賞の最優秀作品賞を受賞し、本年度のアカデミー賞でも注目を集めた映画『バベル』。その監督であるアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ氏が来日し、これを記念した記者会見が7日に都内のホテルで行われた。この作品でアカデミー助演女優賞にノミネートされ話題となった菊地凛子も出席し、大勢の報道陣が詰め掛けた。

左から菊地凛子、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督、役所広司、二階堂智

『バベル』は、モロッコを旅する米国人夫婦に1発の銃弾が発射されたことに端を発する、衝撃のヒューマン・ドラマ。ブラッド・ピット、役所広司、ケイト・ブランシェットほか3大陸・4カ国のスーパーキャストたちが集結した、今年最大級の話題作だ。イニャリトゥ監督は、『21グラム』や『アモーレス・ぺロス』で世界に名を知らしめたメキシコ出身の監督。今作でも既に第59回カンヌ国際映画祭監督賞を受賞しており、「『バベル』は、感情の言語を語っている映画」と作品の特徴を語る。

東京での撮影の大変さは「楽しむことにした」と笑うアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督

ゲリラ撮影も「監督を信じてついて行った」と話す役所広司

「映画を観た世界各国の人々から、非常に深い人間的な体験が出来たという感想を頂いた。様々な人種や風景、宗教、信念…色んなことがあるが、深いところで人間は同じだという感覚になる瞬間がある。人間の痛み、もろさ、傷つきやすさは人類全員が兄弟であり、繋がることが出来るという希望を描きたかった」。

凶弾の発射されたライフルの持ち主・ヤスジローを演じる役所広司は、「人間一人一人の繋がりが、微かではあるが輝いている希望が見える映画」と、作品を説明する。 「一発の銃弾から各国で悲しい物語が繰り広げられるけれども、最終的にはまだ希望があるんだと。色々な戦争映画を観てきたけれど、これほど銃の音が痛い映画と言うのは初めての経験」だったそうだ。

ナショナル・ボード・オブ・レビューでは新人女優賞を受賞した菊地凛子

映画『ラスト・サムライ』での好演でも注目を浴びた二階堂智

ヤスジローの娘で聾唖者のチエコを「とても自分に近い人物」と語るのは、本作がアメリカ映画初出演の菊地凛子。「滑稽でありながら人間の美しさが出ていて、観終ったあとに怖さを捨てて誰かを愛したくなるような、そんなところが素晴らしい作品だと思います」。また今後の女優活動に関しては「自分の先の姿が見えていないので、色々な作品に挑戦していきたい。いただいた仕事を真摯に、丁寧にやっていければ」と語った。

映画・ドラマ・CMなど幅広い分野で活躍する二階堂智も、ヤスジローやチエコと接触する刑事役として出演。「愛を伝えるのは言葉ではない、ということが観ている方に伝わる映画なのでは」と作品の魅力を語った。

4人による手書きのメッセージボード。書かれたのは左上から : 「COMPASSION」(イニャリトゥ監督)、「絆」(役所広司)、左下から : 「許し」(菊地凛子)、「魂」(二階堂智)

東京での撮影ではなかなか許可が下りず、日曜の早朝に高速道路で渋滞を作ったり、朝5時に築地市場に行ったり……など"ゲリラ撮影"の苦労話も披露された。

モロッコを旅していたリチャード(ブラッド・ピット)と妻のスーザン(ケイト・ブランシェット)を一発の銃弾が襲う。『バベル』は4月28日より、スカラ座ほか全国東宝洋画系にてロードショー。提供・配給はギャガ・コミュニケーションズ。
(C)2006 by Babel Productions,Inc.All Rights Reserved.

高鳥真由美(コミュニティ・アド)


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