SAP、エンハンスメントパッケージをさらに推進 - CRM、SCMにも対応
2008/11/13
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独SAP バイスプレジデント 統括責任者 スイートソリューション管理 Sven Denecken氏 |
SAPジャパンは「SAP Business Suite」についての事業戦略を発表、「ビジネスプロセス効率化」「洞察力の強化」「柔軟性の向上」を最大の優先課題と位置づけ、ITによる経営支援を推進していく意向を示した。システム全体を改変するのではなく、柔軟に機能拡張ができるエンハンスメントパッケージを軸に、SOAの技法を活かし、ユーザーの求める条件に即した最適な提案をしていく考えだ。
同社は、これら「3つの要素を複合的に強化する」(独SAP バイスプレジデント 統括責任者 スイートソリューション管理 Sven Denecken氏)意向で、まず、ビジネスプロセス効率化の領域では「SAP Business Suite」全体にわたり、ユーザーインタフェースを整備、専門的にアプリケーションを使用するユーザー、そうでないユーザーいずれにも使いやすいよう、共通化、統合化を図り、ユーザビリティーを向上させ、いっそうの効率化を果たすことを目指す。
今回、特に重点が置かれているのは「柔軟性の向上」につながる「イノベーションの効率化」だ。従来、アプリケーションなどをアップグレードさせる場合、全体を丸ごと変えてしまわなければならなかった。「すべてか、ゼロか、ということになり、回帰テスト、トレーニングが必要になるなど複雑、煩雑になり、非常に時間がかかっていた」(同)。これに対して「エンハンスメントパッケージ」では、ユーザーは稼動システムの中断を最小限にでき、必要な機能を選択し、事業状況に応じて拡張させることが可能になり「イノベーションを容易く、迅速に実行することができる」(同)。
「SAP Business Suite」はERP、CRM、SCMなどで構成されているわけだが、「エンハンスメントパッケージ」形式の適用は当初は、ERPから着手され、2009年にはCRM、SCMにも対応していく予定だ。エンハンスメントパッケージは2006年に第1弾が投入され、現在は業界に特化した機能が追加された第3弾が出ているが、今後、登場する最新版では、次のような点が強化される。財務会計では財務リスク、調達先や調達量を管理する「マスターデータガバナンス」、支払い、金融機関とのやり取りを把握する「ファイナンシャルサプライチェーンマネジメント」。
「洞察力の強化」としては、分析機能の拡充で、企業経営のいわば「健康状態」を多角的に把握する。これには、事業統合したBusiness Objectsの得意分野であるBI関連技術を活用する。多様なデータソースとのやり取りができ、動的な表現も可能なレポートツール「Crystal Reports」やデータ ビジュアル化ソフト「Xcelsius」を中心に据える。
今後の「SAP Business Suite」の方向性についてDenecken氏は「end to endの業種別プロセスに積極投資して拡充する」とともに、複雑性の軽減化を図り、「シームレスで安定した形でITを稼動させる。ユーザビリティーもさらに強化する」と話す。また、日本企業のビジネスの状況と、欧米での発想は異なる点があるが「国内企業もこれからはグローバルな協業が重要になってくる。業種業態の垣根が低くなってくることも考えられるが、そこに常に最適なソリューションを投入していきたい」としている。
グローバルスタンダードに対しては、日本企業もできるだけ適合するようにしていくことは、潮流として避けられないが、SAPの手法は、独自性をすべて切り離すのではなく、日本企業独自の要素であっても、その優位性が強みになるものであれば、SOAを活用し、SAPの技術体系に取り込み、逆に、世界に発信していくことを標榜している。
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