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【コラム】

ストリートインタビュー

186 事務所は再利用された廃校舎教室、第1世代から出発した人気VJ(1)

2005/07/19

山田久美

ID:101
氏名:丸野優
年齢:29歳
職業:クリエイティブディレクター/アートディレクター
場所:田谷区
携帯電話:NTTドコモ「FOMA SH901iC」
1カ月の携帯電話使用料金:約15,000円

今回はクリエイティブディレクター兼アートディレクターの丸野優さんです。早速ですが、お仕事内容から教えて下さい。「映像関連のクリエイティブディレクター兼アートディレクターをしています。クリエイティブ・オフィスとして、昨年新たに会社を設立しました。一緒に作業をしているクリエイターは現在6人で、この世田谷ものづくり学校の一室をオフィスとして借り、仕事をしています。仕事上の全ての映像は、ここでPCを使って作っています。土日にはイベントやライブで、GLAMOOVEという名義でVJもやっています。VJは1997年頃からやっていて、僕はVJの第1世代なんですよ。学生時代から映像やVJの仕事をやるようになって、前にも1度、会社を立ち上げたことがありました。そのときは3年くらい運営して、その後、1年半ほど会社勤めをしていました」

ところで、この世田谷ものづくり学校って、一体どういった建物なんですか?「ご覧の通り、統廃合によって使われなくなった中学校の校舎です。イデーアールプロジェクトがそれを借り受け、デザインやものづくりを核としたコミュニティの場として、クリエイター達に提供しています。うちの事務所はオープンした昨年10月から入っています。平日は比較的静かですが、土日は各教室で、さまざまなワークショップが開かれているので、結構にぎわっていますね」

丸野氏が事務所を構える世田谷ものづくり学校は、元中学校

世田谷ものづくり学校には色々な事務所などが入っていて、土日はワークショップで賑わう

では、お仕事内容ですが、映像というと具体的にはどういったものを制作されているのでしょうか。「ミュージックビデオや映画用の映像、TVのオープニング映像なども作っています。しかし、どちらかというと、映画やTVとは違う使い方をするための特殊映像を作っている事務所です。数年前、VJを始めた頃、デジタルステージという会社と一緒に、VJソフト「motion dive」(モーションダイブ)や、デジカメの静止画を動画っぽく見せる「motion with Photo Cinema」、「LIFE with Photo Cinema」というソフトのクリエイティブ・ディレクションをしました。直接、プログラミングは出来ないので、"こういうことができたらいい"といったコンセプトをまとめたり、ディレクションしたりするのが仕事です。

学生時代は、映像を専門に学ばれていたのですか?「いえ、学生時代は建築を専攻していました。建築といっても、実際に建物を建てるといった授業はもちろんなくて、図面を書いたり、プレゼンテーションをして、"こういった建物を作りたい"と発表したりしていました。つまり、ものを作るといった機会があまりなかったんですよ。そんな中で唯一、ものづくりの機会として、プレゼンテーション用の資料を作ることの方が、建築理論を学んだりするよりも楽しくなっていってしまったんです。

建築のプレゼンテーションって、ちゃんとしたグラフィックス、つまり、ポスターに近いきちんとしたものを作るという伝統があったんです。グラフィックスを夢中になってやっているうちに、自分でそれなりのものが作れるようになり、その流れで、友人のイベントのチラシを作ったりするようになっていきました。そんなことをしているうちに、チラシの仕事をお願いしてくる他の人が現れて、それが徐々に増えていき、気付くと、学生時代から小室哲哉の事務所で鈴木あみのファンクラブの会報を作ったり、メーカーのカタログを作ったりするようになっていたのです。

並行して、VJや映像制作もやっていました。「motion dive」を出した直後からは、モーターショーの映像やゲームショーの映像の仕事が入ってきたり、坂本龍一がプロデュースしたオペラの舞台映像のワンパートをやったりしました。ここの事務所にいる人も、最初は写真をやっていたけれど、映像をやりたくなって来た人や、元々、映画業界の仕事をしていたけれども、もっと違う映像を作りたくなって来た人など、土壌は色々なんです。そういう意味で非常に面白いですね。

ですので、結局、建築の仕事はしていません。ただ、最近は、"空間と映像"といったテーマで、建築がらみの仕事を始めています。例えば、代官山ヒルサイドテラスでは、透明なアクリル板でつくった120度の扇型に投写することで、空間的に映像を配置して楽しめるミュージカルのようなインスタレーションをやったり、奥行き16m、高さ4mのヒルサイドフォーラムというギャラリーでは、映像だけで内装を作るといったことをやったりしました。今年のゴールデンウィークには、KDDIがKDDIデザイニングスタジオで開催したイベントで、ワークショップも行いました。また、アパレルのファッションショーの会場を映像で演出したりもしています。

つまり、映像で空間を演出するという、建築寄りの映像の仕事です。なので、最近は建物の勉強をやっていて良かったなと思いますね。別に建築が嫌いになってやめたわけではなかったので、建物に近い仕事をもう1回できてうれしいです。それに、ヒルサイドフォーラムの仕事では、プロジェクターを5台、無理矢理つなげて映像を映しているのですが、この壁1面がLEDだったらもっと別の演出の仕方があるのではないかとか、実現したいアイデアはまだまだたくさんあります」

(インタビュアー=山田久美)

*次回に続きます。


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