【連載】
ホスティングではじめる"自前の"Webサイト
4 ECサイトにブログを組み込む「WordPress On ZenCart」
2007/10/31
ECサイトにブログを組み入れたい!
第2回ではブログシステムの「WordPress」、第3回ではECサイトを構築する「Zen Cart」を紹介した。これらにより自前のWebサイト構築は一段落した。しかし、イベント案内はブログ、購入はECサイトと別々になっているのでは、ユーザーにとって両サイトの行き来が面倒に感じるかもしれない。ECサイト運営者(オーナー)にとってもそれは避けたいところだ。
そこで今回は、図1のようにZen Cartの画面でWordPressのブログを表示させることができる「WordPress On ZenCart」をホスティングサーバ(前回同様NTTPCコミュニケーションズのVPSサービス「WebARENA SuitePRO V2」使用)にインストールする方法を紹介しよう。
Zen Cartは「S-page」から提供されているモジュールで、個人情報保護方針および利用規約に同意してアカウントを作成すれば無償で利用できる。
「WordPress 2.1」をインストール
前回インストールしたZen Cart日本語版では、文字コードにEUCを採用している。そのため、今回はそれに対応したWordPress2.1.13日本語版をインストールしておく。
「SourceForge.JP」のWordPress日本語版ファイル一覧から、「wordpress-me213.zip」をサーバ上にダウンロードする。そのあとの手順はWordPress2.2の場合と大きな違いはない。
ただし、WordPress2.2もインストール済みの環境を共存させたい場合は、システムのディレクトリ名やデータベーステーブルの接頭辞を2.2とは異なるものにしておこう。詳細は第2回を参照していただきたい。
モジュールをアップロードするためのFTP設定
必要となるモジュールは、一旦Webブラウザでダウンロードしてローカルファイルに保存し、それをFTPでホスティングサーバにアップロードすることにする。そこで、サーバにログインしてFTPに関係する設定をしておこう。そのための手順を以下に示す。
- FTP用のユーザーアカウントを作成
- FTPクライアントの設定
- FTPサーバの設定
1.FTP用のユーザーアカウントを作成
本連載で使用しているWebARENAでは、rootアカウントによるFTPでのログインはできないため、あらかじめFTPで用いるユーザーアカウントを追加しておく。実行するコマンドなどは、オンラインマニュアル「ユーザーアカウントの管理」を参照していただきたい。
2.FTPクライアントの設定
FTPによるアップロードのためには、ローカルのFTPクライアントソフトに対しても設定が必要だ。オンラインマニュアル「FTPクライアントの設定」を参照して設定していただきたい。
ちなみにWebARENAでは、FTPクライアントソフトの種類を特に限定していないが、評価の高いソフトを検索し、あらかじめインストールしておこう。
3.FTPサーバの設定
FTPクライアントからログインするには、FTPサーバが起動されていなくてはならない。ただし起動の前に、匿名(anonymous)ログインを受け付けないようにするなど、セキュリティを高めるためにしておいたほうが良い設定がある。オンラインマニュアル「vsftpdの設定」を参照の上、設定していただきたい。
FTPサーバの起動とログインの確認
モジュールをダウンロードしたらFTPサーバを起動しよう。それにはSSH端末において以下のコマンドを実行する。
$ su -
# /sbin/service vsftpd start
FTPサーバを起動したら、ローカルのFTPクライアントからサーバにログインできるかを確かめておこう。もしログインできなければ、もう一度設定を見直していただきたい。
FTPサーバを停止する場合は、以下のコマンドを実行する。
# /sbin/service vsftpd stop
「WordPress On ZenCart」をダウンロード
FTPクライアントからログインできることを確認したら、WordPress On ZenCartをダウンロードしよう。
モジュールは無償でダウンロード可能だが、アカウントの作成を行う必要がある。また、WebページがECサイトのようになっており、「ZenCart v1.3.x 日本語版」をカートに加えて注文手続きを完了させてからでなければダウンロードできない。一般的なダウンロードサイトとは勝手が違うので、操作には注意したい。
サーバにアップロードしてファイルを展開
「woz_jp.zip」というファイルがダウンロードできたら、FTPクライアントを用いてサーバにアップロードする。アップロード先は、「1.FTP用のユーザーアカウントを作成」で作成したアカウントのホームディレクトリ(/home/FTPユーザー)とする。
アップロードが完了したら、SSH端末でログインして、woz_jp.zipのユーザーをWebサーバ用のものに変更する。そしてファイルを操作用のディレクトリに移動して展開しよう。コマンドの実行例を以下に示す。
$ su -
# chown (Webサーバ用のユーザー) woz_jp.zip
# mv woz_jp.zip (操作用ディレクトリ)
# cd (操作用ディレクトリ)
# unzip -q woz_jp.zip
手順にしたがって「WordPress On ZenCart」を設定
展開後、woz_jpディレクトリが生成されたら、woz_jp/readme.htmlに書かれた手順にしたがって設定を行う。今回の場合は「[a] Zen-Cartと異なるディレクトリにWordPressを設置する場合」に相当する。そしてZen Cartのパスは/var/www/html/zencart/、WordPressのパスは先ほどWordPress2.1をインストールしたディレクトリに読み替えていただきたい。
readme.htmlをサーバ環境で読めない場合は、アップロードに用いたローカルファイルを展開して読むとよいだろう。
なお、手順の中でPHPのソースコードを編集しなければならない箇所が存在するので、バックアップ(コピー)を別のディレクトリなどに保存した上で慎重に行っていただきたい。これにミスがあるとZen Cart自体が動作しなくなるおそれがあるからだ。
また、設定が完了すると以下に示す5つのサイドボックスが追加されるので、これらを図3のようにONに設定すれば、Zen Cartの画面に一緒に表示させることができる。これらも有効に活用していただきたい。
- wp_sidebar.php - Blogサイドバー
- wp_pages.php - Blogページ
- wp_links.php - Blogリンク
- wp_cats.php - Blogカテゴリー
- wp_archives.php - Blogアーカイブ
次回は、ブログよりも表示の内容やレイアウトを柔軟に決められる「XOOPS」をサーバにインストールする方法を紹介する。
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